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壮大なアリーナ向けのリバーブ(reverb-heavy production)や劇的なストリングス、そして安易なカタルシスをもたらすクレッシェンドを徹底的に焼き尽くし、英国北部の「冴えない平日の停滞感」をそのまま音像化したミドルテンポのヘビー・ブリットポップです。Oasisの初期作品が内包していた、労働者階級の気怠いリアルをBPM88前後の頑ななグルーヴで再現。イントロからアウトロまで一切ギアチェンジをしない歪んだリズムギター(strummed distorted rhythm guitar)と、2拍・4拍を無骨に刻むスネアが、狭く乾いたモノラル感の強い高音圧のセンター塊(compressed mono mix)を構築しています。
歌詞の核となるのは、ドラマを徹底的に拒絶した「日常の空白」。「10時半に冷めきったケトル、壁を移動するだけの光、4時45分に死んでいく午後。どこへ行くでもなく、ただ椅子に座って一日が通り過ぎるのを眺めている」。リアム・ギャラガーを彷彿とさせる、鼻にかかったチェストボイスでの宣言的な気怠さ(nasal-forward chest dominant)は、歌い出しのザラついた声の摩擦(phrase-initial friction)を生々しく残し、フレーズの語尾を伸ばさずピッチの僅か下に落とすことで、フラットな実存感を放ちます。サビでも一切のメロディックな跳躍をせず、最後は解決のコードを完全に拒絶し、リフレインの途中でカミソリのようにプツンと音が完全遮断(instant cutoff)される、引き算の美学の極致を提示する大傑作です
Negi0723は、感情の揺らぎと都市の空気感を繊細にすくい取るミュージシャン。 エレクトロニックとポップ、オルタナティブの要素を横断しながら、 きらめきとノスタルジー、衝動と内省が共存するサウンドを描き出す。 印象的なメロディと映像的なリリックが特徴で、 一瞬の感情や夜の断片を切り取るような楽曲世界は、 リスナーそれぞれの記憶や物語と静かに共鳴していく。 ジャンルに縛られず、感覚を信じて音を紡ぐ。 Negi0723の音楽は、日常と非日常の境界線をやさしく溶かしていく。