桜の雨とデジタルの月のジャケット写真

歌詞

量子神楽

神託ROID

夜の帳 朱く滲むネオン

舞い踊る粒子の風に

誰かの声が混じる

「カエリタイ」

錆びた鳥居に貼られたコード

電子の巫女が舞い散る光

記憶の中で瞬く燈

祈りはどこへと消えた

絡むデータの糸をほどき

失われた夢の座標

夜の街に漂うエコー

この手で掬えるのなら

空を裂くように雷が走る

千年先の願いを乗せて

どこまでも流れてゆく

光と影の狭間で

量子の舞う神楽の渦に

刻まれた遠い記憶

コードの海に沈んでゆく

あの日の声を探して

拝むように手を伸ばせば

ゆらり浮かぶ幻

神楽の調べが響くたび

この街は夢をみる

狐の少女が笑う

「ココデモウカミサマハネムル」

無人の社に遺された

祈りは誰が継ぐのか

石畳の隙間を埋める

光の欠片を集めて

忘れられたデータの欠損

もう一度繋ぎ直せるか

黒き月がゆっくりと欠ける

ノイズ混じりの風が囁く

「イツカマタ アイマショウ」

誰の記憶が残ってる?

量子の舞う神楽の渦に

響き合う幾千の祈り

データの彼方へ溶けてゆく

この想いはどこへゆく

拝むように手を伸ばせば

ゆらり浮かぶ幻

神楽の調べが響くたび

この街は夢をみる

風が吹くたび 消える足跡

誰も知らない時の果てで

まだ聞こえる その声が

もう一度名を呼ぶなら

電子の雨に滲む朱

忘れられた神の詩

夢と現実の狭間で

踊れ 踊れ 量子神楽

あの祈りは

まだ消えずにここにある

  • 作詞者

    神託ROID

  • 作曲者

    神託ROID

  • プロデューサー

    神託ROID

  • マスタリングエンジニア

    神託ROID

  • ボーカル

    神託ROID

  • プログラミング

    神託ROID

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かつて「祈り」は声で、「思い」は人の手で紡がれていた。
けれど今、そのすべてがコード化され、記録され、再生される世界がやってきた。

『桜の雨とデジタルの月』は、日本の古い精神性と未来的なテクノロジーが交錯する、全15曲からなる叙情的コンセプトアルバム。
神社の鳥居に埋め込まれたデータ、電子の巫女が舞う神楽、狐火が照らす路地裏、祈りをアップロードする仮想の神殿――
この世界では、“過去”も“魂”も“美しさ”さえも、データという形で保持されている。

しかし、それで人は本当に救われているのか?
桜の花びらのように儚く舞う記憶たちは、消えてしまったのか、それとも今もどこかで呼び続けているのか。
このアルバムは、失われたものと、消えずに残るものの境界をたどりながら、
「人間らしさとは何か」「本当に大切なものとは何か」を静かに、けれど深く問いかけてくる。

夜が明けるころ、あなたの中に残る“音”は、どんな記憶を映し出すだろうか――。

アーティスト情報

  • 神託ROID

    黒猫の囁きのように、静かに、深く心に沁みる音を。 神託ROIDは、ノスタルジックで幻想的な旋律を紡ぎ出すアーティスト。 Lo-Fi、チルポップ、トランス、サイケデリックを自在に行き来しながら、 夢と記憶の狭間に浮かぶ音の物語を描き出す。 その響きは、懐かしさと非現実をたたえた幻影。 現代と過去、優しさと影の境界を漂い、聴く人の心に寄り添う。 音そのものが語り部となり、やがて“神託”となって届く。

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