ノアガリヒマチ

ノアガリヒマチ（野上がり日待ち）とは、田植えや収穫を終えて一息入れる、農休みのこと。田の神さんにお供えをして、餅を作ったり酒を飲んだり、小さな祭りのような日だったと言います。時代は変わり農業の形も変わりましたが、昔ながらの田んぼで日が暮れるまで田植えして、やっと植え終わると「あんたらえらかったなぁ、ノアガリヒマチやなぁ」と、晩のおかずをもってきてくれるお隣さん。日本の中山間地、里山での暮らし。歌というのはこんなところに生まれたんじゃないか、とも思います。三重県は旧美杉村（現津市美杉町）で、野上がりのコンサートの日を迎えた1日の様子を、ハーモニカ奏者でもある、倉井夏樹氏が、美しい映像作品にまとめてくれました。録音は当地の土蔵の中で行ったものです。