Breathe In Front Cover

Lyric

Harmonica

ZIGZVG

六畳一間の真夜中

パソコンの光だけが

机の上の埃を

浮かび上がらせてる

二杯目の焼酎は

もう温くなっちまって

“こんな音じゃねぇんだよ…”と

画面に向かって呟いてた

何曲も作ってきたってのに

ハーモニカだけは

どうしても形にならねぇ

ギターと一緒に

生きてきたはずだってのに

何度も何度も求めた

“あの深みをくれよ”って

返ってくるのは丁寧な返事と

嘘くさい音色だけ

俺の求めてるハーモニカは

こんな音じゃねぇんだよ

ハーモニカよ

鳴れよ 鳴れよと

何度も息を送ってんのに

鳴らねぇまんま

夜だけが深くなる

ピアノとバイオリンで

誤魔化してばかりだった

“本当はここハーモニカなんだよ”

だってのに

その言葉だけが

まだ俺の息を震わせてた

諦めきれず何度も挑んで何度も沈んだ

気づけば“諦め方”だけ

上手くなっちまってた

便利さと虚しさは

いつも同じ机に座ってる

ふと顔を上げたら

壁に掛かった赤鬼が

薄暗い部屋の中で

じっと俺を見ていた

赤鬼は静かに言った。

「息は逃げると濁る。ただ通せばいい。」

「迷うなら吹け。吹けば道はひらける。」

“こんな音じゃ息吸えねぇ”

“こんな音じゃ息吐けねぇ”

六畳の空気に

独り言散らばった

ハーモニカよ

泣けよ 泣けよと

何度も息を送ってんのに

泣かねぇまんま

夜だけが深くなる

完璧じゃなくていい

深みなんて後でいい

不格好でも未完成でもいい

ダメ元でやってみるか

三杯目の焼酎を飲み干して

とにかく一曲作ってみた

それがこの曲だ

哀愁とは程遠いけど

まったく満足してねぇけど

まずは一歩踏み出すしかねぇ

この息を

とにかく音に変えてみた

  • Lyricist

    ZIGZVG

  • Composer

    ZIGZVG

  • Producer

    ZIGZVG

  • Programming

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