Lyric

傘のない君が立っていた

滲む街灯 寄りかかって

濡れた瞳の奥に

僕の知らない季節があった

踏み出せば　水たまりに

昨日の影が揺れる

名前を呼んでも届かない

雨音に消されて

あの日の君を探して

途切れた物語を歩いてる

降り止まない雨が

全てを洗い流しても

あの日の君を探して

消えない記憶が

僕だけの中にある

ポケットに残る切符は

片道だけの約束で

君が描いた未来は

どこへ流れたのだろう

雨雲を仰ぐたび

心はまだ立ち止まる

傘越しの世界じゃなくて

同じ空を見たかった

失くした声を抱きしめ

濡れた足跡をたどってく

冷たい雨さえ

君の温もりを思い出す

消えた物語と雨

まだ続きがある気がしているんだ

まだ

雨がやんだ後の匂い

君の気配をまだ探してしまう

濡れたままの心で僕はまた傘を忘れて

僕はまだ歩き出せない

君がいない雨の物語

今はまだ