Lyric

嬉々とした笑みを携えて

何者か確信を得ぬ間に

沸き立つ剽軽な隣人

たまにくぐもった声

チェーンロックに阻まれた

半開きのドアの前にいる

ショーケース反射する

瞳孔レンズに写るだけの私

君の瞳に写るだけの私

その深淵に至るまで

とりあえず呼吸だけは

欠かしませんが

口内炎が膿んでよ

酷く痛むんだ

正常だとか異常だとか

今日も境目は曖昧

正常に憧れて異常を売り払っている

見物する正常者

下を向いたまま走っていく

崖下に落ちていく

ひょいと覗き込む瞳に感動して

立ち止まってくれ

そいつを想えれば

愛せるなら

そいつを想えれば

手を取り合うなら

そいつを想えれば

見つめ合うなら

そいつを想えれば

これくらい大丈夫だよ

風が吹いたから足を止めてみる

何も代わり映えはしないな

このまま蹲ってしまおうか

いや走らなきゃ！

下を向いたまま

線路上に落ちていく

どうか塞ぎ込む

己に

一抹の愛を

君の涙は　夕凪起きるほど美しくて

いずれいつしか　時間は動き出す

色褪せた言葉も　心の隙間

通り抜けること　できるだろうか

そいつを想えれば

愛せるなら

そいつを想えれば

手を取り合うなら

そいつを想えれば

許し合えるなら

そいつを想えれば

これくらい大丈夫だよ