Lyric

25メートル先の

さらさらした慈雨が

タイルに溶けた瞬間

冴えてゆく雨夜の星

白々しく見え透いた

幻想と現実を抱えた少女は

気怠そうな濡れたシャツを

冷たく触れて色褪せた

雨の匂いを含んだ風と

雨声が響くこの街に

叫んだって聞こえないから

不穏な感情に飛び込むのさ

破綻したシナリオに靡く少女は

水に濡れた髪ゴムを解く

冷たい体の言葉と

愛した形残す傷は

誰にも未だに癒えないまま

冴えない日常を泳ぐんだ

雨の匂いを、雨の匂いを

雨の匂いを、雨の匂いを

「 雨の記憶 」

雨の匂いを含んだ風と

雨声が響くこの街の

宛てもない白線を辿る

眩しい光に飛び込むのさ

破綻したシナリオに呻く少女は

酸性雨に打たれ続け消息した