

いつぶりだろう この道を
アイス片手に通るのは
どこからか鳴く 虫の音が
静かな夜を飾ります
すかすかな掲示板 1枚のポスター
4つ先の駅は明日混むだろう
何年も見てはいないはずなのに何故か
散った光と火薬の匂い
まだ思い出せるよ あの景色も
2階のベランダから見た
夏の夜空に咲く花は
今年もきっと綺麗に
咲くのでしょう
「今はただ暗い夜空に
鮮やかな花々を咲かせてよ。」
なんてさ、くさいセリフ考えながら
食べ切った棒アイスはハズレた
いつぶりだろう この部屋の
茶色いドアを開けるのは
外から響く 下駄の音が
浮つく夜を飾ります
家中に響いた懐かしい声と
埃ひとつもない味気ない部屋が
あの頃に戻ったように僕を麻痺させる
知らぬアパート 売られた土地
いま変わってゆく この景色も
2階のベランダから見た
八月の夜に咲く花は
背の高いビルに隠されて
もう見えないや
安上がりの特別席
並んで見てた君もいないけど
遠くで鳴ってる破裂音が今
耳元をかすかに揺らした
2階のベランダから見た
夏の夜空に咲く花は
背の高いビルに隠されて
見えないや
今もただ暗い夜空に
鮮やかな花々は咲かずとも
瞼の裏に光るあの日の花は
いつまでも いつまでも
変わらずに咲き続けてますように
- 作詞者
おとぎ
- 作曲者
おとぎ
- プロデューサー
おとぎ
- ボーカル
おとぎ
- ソングライター
おとぎ

おとぎ の“夏の夜空に咲く花は”を
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夏の夜空に咲く花は
おとぎ
3枚目のシングル。
ベランダから毎年見えていた花火が、ある年、背の高いビルによって見えなくなってしまった…という経験から作られた。ちょっぴり切なくも、いま在るものの輝きや記憶の中で咲く”あなたの大切な何か”に優しく触れる1曲。
アーティスト情報
おとぎ
歌手/シンガーソングライター 『小さな頃に描いた夢をおとぎ話で終わらせない』 そんな思いを胸に2024年12月より活動開始。YouTubeにて歌ってみた動画の投稿を始める。 2025年7月には、初のシングル「夜のクジラ」をリリースし、作詞作曲/編曲を手掛けた。 ジャンルに囚われないサウンドと自身の経験や心の揺れを織り交ぜたストーリー性のあるリリックで、身近なおとぎ話を創り上げる。
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