Lyric

とらわれの　おひめさま

あなたは　どこにも　いけないの

ふんすいの　ある　おにわを

ぐるりと　まわり　あるくだけ

たかい　へいに　そって

きょうは　そらを　ながめましょう

あるくこと　くらいしか

することが　なにも　ないもの

きづけば　くつぞこが　すりへって

ぼろぼろ　つぎは　あるきやすい

くつを　いただこうかしら

おおきな　おしろと　すてきな　おにわと

きれいな　ドレスも　あるのだけれど

だれも　わらいかけては　くれないわ

いつしか　じぶんの　えがおも　わすれてしまった

かわいそうな　おひめさま

とらわれの　おひめさま

あなたは　どこにも　いけないの

どのくらい　ながい　あいだ

この　おしろに　いるのかしら

きらずに　のばしている

かみを　きれいに　ゆわえましょう

かざること　くらいしか

たのしみが　なにも　ないもの

きづけば　この　かみも

ひきずる　ほど　のびたわ

つぎは　もっと　ながい　リボン

いただこうかしら

ごうかな　ものなら　なんでも　あるけど

でも　ほしい　ものは　ここには　ないの

しっそな　ふくを　きるのが　おにあい

ドレスを　きても　おうじさま　きてくれないの

かわいそうな　おひめさま

「とらわれの　おひめさま　あなたは　どこにも　いけないの」

かがみに　むかって　なんど　つぶやいた　ことかしら

きづけば　ほそかった　きの　えだも

ふとく　なって

おさなかった　わたしも

おおきく　なっていたのね

いただいた　くつと　しっその　おようふく

いつものように　おにわを　おさんぽ

あつめた　リボンと　かみで　つくった

ロープを　へい　むこう　のびた　えだに　むすびましょう

とらわれの　おひめさま

さあ　そとの　せかいは　すぐそこよ