歌詞

タンポポの種がフンワリ着陸した

風まかせでたどり着いた場所だった

タンポポは決して文句を言わなかった

生きていただけでもありがたいと

ここからもう一度始まるんだと

蜘蛛の巣にかかったり

アリに運ばれたり

鳥につつかれたり

いっしょに育ったわたぼうしの仲間たち

夢を咲かせるんだと祈っていた

やがて　タンポポの種は

大地にふんばり殻を持ち上げ

そして芽を出し花は丸くなり

叶わなかった記憶を種に託し風にまかせた

タンポポの種がフンワリ着地した

運まかせでたどり着いた場所だった

タンポポはなぜか文句を言い始めた

何もこんなコンクリートの割れ目に

どうやって生きていけって言うんだ

水たまりに落ちたり

横断歩道で踏まれたり

車のタイヤにはまったり

一緒に育ったわたぼうしの仲間たち

夢を咲かせるんだとあきらめなかった

やがて

やがてタンポポの種は

どうかふんばり殻を持ち上げた

そして芽を出し花は丸くなり

叶わなかった記憶を種に託し風にまかせた

タンポポの種がフンワリ着地した

しかたなくたどり着いた場所だった

今にも流されそうな河岸の端っこで

タンポポは強い風が吹くのを待った

諦めないさ…まだ終わっちゃいない

野ネズミにこびり付き

野良猫に運ばれた

土手の斜面にたどり着いた

みんな今頃どうしているだろう

わたぼうしの仲間たち

夢を花かせていてほしいな

やがてタンポポの種は

お日様に向かって殻を持ち上げた

あったかな斜面に黄色の楽園

蕾が開き綿帽子になり

生き抜いてきた記憶を

種に託し風に祈った

タンポポの種が

フンワリ着陸した