歌詞

南京錠の上段は想像どおり

シュガーコーティング

吐きそうな甘さの割に

エゴと倫理観

あと矛盾で

「行間を読め！」と

とんだ不純文学だ。

たおやかに靡く髪を 手櫛で梳いた後に

左隣り ぎしりと、マホガニーを軋ませた

あなたとまた 弾け飛ぶ水滴を泳ぐ。

「愛してるの？」「愛してるよ。」

美しい問答を グラスの底に沈めたら

ベガと見間違えるくらいの 星空を味わえる

「愛してるの？」「愛してるよ。」

くだらない問答を グラスの底に沈めたら

どうしようもないくらいの悲しみが

涙に変わり 落ちる気がする。

本音の上映会は今夜にしよう

真鍮製の映写機を拵えてきた

紫煙燻らせた先には

庸劣マルセル・マルソー

無言劇は続く。

ーQ.その配合は？

割合は？

呷り方は？

その愛し方は？

愛され方は?ー

ーA.どうぞお好みで！

レシピなんてないの！ー

鋲も 釘も ネジもない夢の中で

くら、くら、くら、くら、

おどる。おどる。おどる。

「愛してるの？」「愛してるよ。」

美しい問答を グラスの底に沈めたら

三文芝居の演者たちは

ちゃちな月に思いを馳せる

「愛してるの？」「愛してるよ。」

くだらない問答と 隠した思いを溶かした

電気ブランを飲み干せば

胸の奥 錠が落ちる音がした。