1
That's Me
2
Company Flow
3
Listen (feat. KID PENSEUR & STICKY BUDS)
4
Osaka Harlem (feat. BYUNGSUNG KIM)
5
Yakiniku (feat. DJ C2)
6
Super Cypher (feat. Leon Fanourakis)
7
Winner
8
SN.KMI.KER.
9
BADA BING!
10
No Rivals (feat. Young Coco)
11
Keep It Runnin' (feat. MFS)
12
Feeling Like...
13
Chill Out
14
Today
15
Friends (feat. VIGORMAN)
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変幻自在。唯一無二の「快進撃(カウンター)」。
2019年に2ndアルバム『PAUSE』を発表して以降のWILYWNKAは、自身も所属する変態紳士クラブとして「YOKAZE」の大ヒットや初の武道館ワンマン公演などを経験。恐らくWILYWNKA自身のキャリア上、最も激動且つ大きな飛躍を遂げた数年間だったのではないかと思われる。
そして変態紳士クラブとしてメジャーの最前線で闘い続ける一方、ソロ・ワークも活発にこなしてきたここ数年だった。2020年にはBACHLOGICをメイン・プロデューサーに迎えたEP『EAZY EAZY』を発表。その後、2021年にはCHANCE THE RAPPERの大ヒット曲「NO PROBLEM」などを手掛けたことで知られるBrasstracksとのコラボ楽曲「Our Style」で長期に渡るバイラル・ヒットを飛ばしたかと思えば、2022年1月にはBESやISSUGIを迎えたEP『NOT FOR RADIO』をリリース。そして、満を持して3年振りにリリースされるフル・アルバムが『COUNTER』だ。
今作の音楽性に耳を傾けると、太いベースラインとドラムが否応無しに首を振らせるブームバップ・ビート、アタックの強いドラムの上に乾いたハイハットが敷き詰められる現行感強めのビート、そして温もりのある音飾とメロディアスな曲調が心地よいメロウ/チルな楽曲群など多要素な音楽性だが、WILYWNKAは難なくそれらのビートを乗りこなしていく。どの要素もWILYWNKAがデビュー初期から乗りこなしてきたスタイルだが、先述したBrasstracksや、WILYWNKAが憧れてきたNYラッパー集団:DIPSET関連のプロデュースでも知られるARAABMUZIKが制作に関与していたり、BACHLOGIC/JIGG/KMら日本を代表するプロデューサーたちも名を連ねていて、今作のスケールアップ/グレードアップに貢献している(ARAABMUZIKとBrasstracksとの制作の様子はVLOG「WILYWNKA EVERYDAY」にてYouTubeに公開されている)。また、今作のマスタリングは、KANYE WESTやJuice WRLDなどUSヒップホップ界の錚々たる面々を手掛け、『PAUSE』以降のWILYWNKAの作品でもその手腕を発揮してきた日本人エンジニア:Tatsuya Sato(The Mastering Palace NYC)が手掛けている。
これらサウンド面のメンツとは打って変わって、フィーチャリングには同じく変態紳士クラブのメンバーであるVIGORMANをはじめ、Young Coco, KID PENSEUR & STICKY BUDS、MFS、BYNGSUNG KIMの大阪勢と、レーベルメイトであるLeon Fanourakisといった仲間たちで固められているところにも注目したい。
各曲のテーマやリリックに目を向けると、豪奢な振る舞いを見せつけたかと思えば、タフでリアルなストリートの景色も描写する。不遜な態度が曲に現れることもあれば、筋や仁義を通す姿勢がリリックに現れたりもする。どれもWILYWNKAの等身大であり、活動初期からブレていない姿をラップしている。つまり、彼は何も変わっていないし、これからも変わるつもりがない。アルバムを通してそれを主張しているように聴こえる。そして、トレンドに左右され右往左往してしまいがちなヒップホップ・シーンに対し、彼の思うオーセンティックなヒップホップを追求しようとするその姿勢を通してメッセージを投げかけているようでもある。そしてその姿勢こそが、WILYWNKAが現行のヒップホップ・シーンに対して起こすカウンター・アクションそのものと言えるだろう。また、「That's Me」で「暗闇からフック/Counter Culture」とラップしているように、改めてカウンター・カルチャーとしてのヒップホップを再提示しているようにも受け取ることが出来る。
たとえ今後、ポップ・フィールドでラッパーとして前代未聞のサクセスを手に入れることになったとしても、彼の根っこはブレないどころか、その根を更に掘り起こすことでより太い姿を顕わにし、更にその根の先端を尖らせていくのだろう。『COUNTER』は2022年現在のWILYWNKAにとっての“所信表明”と言えるし、彼だからこそ意味のある「快進撃(カウンター)」なのだ。
伊藤雄介(音楽ライター/プロデューサー)
(ウィリーウォンカ) 1997年生まれ、大阪出身のヒップホップ・アーティスト。リリックの完成度やフローなど、その卓越したスキルが日本のヒップホップ界で話題を呼び、シーンを代表するラッパー/プロデューサーから注目される。 2018年には「1% (ワンパーセント)」とソロ契約を結び、9月にはソロ・デビュー・アルバム『SACULA』を発表。東名阪福でのワンマンは大阪追加公演を含めて即完。 2019年には60箇所以上のクラブ/ライブ ハウスへの出演をこなし、9月には早くも2ndアルバム『PAUSE』をリリース。2019年末にはさらにスケールアップした東名阪福でのワンマンライブを全会場ソールドアウトさせ、ファイナルである大阪なんばHatchには2,000人が集結。 2020年1月~3月には全国30箇所以上でのクラブ/ライブハウスにてソロツアーもこなし、12月にはBACHLOGIC全曲プロデュースのEP『EAZY EAZY』を配信リリース。。また同年、グループとして活動していた「変態紳士クラブ」の楽曲「YOKAZE」が大ヒット(現在Youtube再生数7,700万越え)し、ミュージックステーションやカントダウンTV、The First Takeにも出演した。 2021年にはSNSを中心にバズを起こしていた未発売の楽曲「Our Style」を正式リリースし、新たに制作されたリリックビデオは 1ヶ月で280万再生超え、 楽曲再生数は1ヶ月で900万回を超え、LINE MUSICではMVウィークリー1位、 ソングリアルタイム2位、Billboard JapanではHeatseekers Songs3位、ソロとして初のトップ100入り(50位)を獲得するなど、さらなる話題となった。 2022年1月にはBESやISSUGIを迎えたEP『NOT FOR RADIO』をリリース。 そして2022年6月には満を持して3年ぶりのソロ・フルアルバム『COUNTER』がリリースされ、8月には同アルバムを引っ提げてZEPPツアー「WILYWNKA PARK」を全国5カ所で開催した。 音楽活動以外でも、Levi’s、adidas、Reebok、Diesel、Black Eye Patch、Calvin Klein、COLEMAN、TIGHTBOOTH、H&M、New Balanceなどのファッション/スポーツブランドのモデルとしても採用されるなど、次世代のアイコンとして確固たる地位を築いている。
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