Lyric

小さな部屋のすみで　耳を塞いでいた

嘘と怒鳴り声が　世界のすべてだった

家族さえも信じられずに

笑うふりばかり　覚えてしまった

「大丈夫」なんて　うそばかりついて

本当の声を　どこかに置き去りにしたまま

もう誰も信じないと　決めていたこの心が

ノートの上で泣きながら　ほんとの願いを叫んでる

「見捨てないで」「そばにいて」と

ずっと言えなかったあの言葉

僕は僕の味方でいる

たとえ世界が背を向けても

震える手でなぞる　にじんだインクの跡

「怖い」「寂しい」「助けて」って

子どもの僕が　やっと話し出す

汚れた大人たちに囲まれても

越えなかった線が　たしかにあった

あの日守れなかった自分を　責めるのはもうやめていい

「よく生きてきたね」と　今日くらいは言ってみたい

もう誰も信じられないと　閉ざしていたこの胸に

小さなひかりがともって　暗闇の色が少し変わる

「俺がいるよ」「ここにいるよ」

何度も書き直した約束

僕は僕を見捨てない

たとえまた傷ついたとしても

世の中は裏切る人ばかりじゃない

そう気づけたのは　傷ついた夜のおかげ

人はみな弱くて　怖くて不器用で

それでも誰かを　信じたいと願ってる

嘘をつかれても　終わりじゃない

僕が僕を　裏切らなければいい

誰かに救われたくて　諦めかけていたけれど

涙でにじんだページから　新しい僕が歩き出す

「味方するよ」「加勢するよ」

一番欲しかったその言葉を

やっと僕が僕に贈る

何度倒れても　何度でも立ち上がる

誰も信じられなかった日々が

今はそっと背中を押してくれる

悲しみの向こう側で

僕は僕の味方でいる

ずっと　ずっと　味方でいる