

いらっしゃい 晴れも 雨も 剥製に してあります
千九百八十七年 台風十二号
目玉だけを ガラスの 瓶に 詰めた
誰かの 初めての デートの 夕立は
三分で 売り切れた
雪の 結晶は 虫ピンで 留める
六本目の 枝が いちばん 脆い
腐らない 晴れを どうぞ
色の 抜けない 夕焼けも どうぞ
ここに 閉じ込めた 空は もう
誰の 上にも 降らない
虹は 難しい 綿を 詰めると
七色が 三色に 減る
稲妻は 剥がす ときに
私の 指を 二本 持っていった
ひとつだけ 作れない 天気がある
あなたが 出ていった 火曜の 午後
雨でも 晴れでも ない
ただの 曇り 何も 起きない 空
腐らない 晴れを どうぞ
色の 抜けない 夕焼けも どうぞ
あの 曇りだけは 剥製に ならない
毎朝 窓の 外で まだ 生きてる
本日の 天気 曇り —— 在庫 なし
- 作詞者
moritakayuki
- 作曲者
moritakayuki
- プロデューサー
moritakayuki
- ボーカル
STELLΔ FLIP

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天気の剥製師
STELLΔ FLIP
どんな天気でも剥製にして瓶に詰めてしまう店主が、たったひとつだけ閉じ込められない空を、毎朝窓の外に見ている。そんな、終わったことをうまくしまえない人の気持ちを、軽やかで少し寂しいメロディーにしました。虹は七色が三色に減っても売り物になるのに、あの火曜の午後の曇りだけは、どうしても剥製になりません。忘れられないものを抱えたまま、今日も店を開けている人に、そっと寄り添えたら嬉しいです。
アーティスト情報
STELLΔ FLIP
アニメを観ていて胸が動いた瞬間を、そのまま曲にしています。 悔しさ、負けたくない気持ち、誰かを守りたいと思う気持ち。物語の中の誰かが抱えていたものを、自分の言葉に置き換えて歌にしました。 声は曲ごとに変えています。張り上げるようなハイトーンも、吐き捨てるようなラップも、その曲がいちばん強く響くほうを選んでいます。 今、何かに挑んでいる人の背中を押せたら嬉しいです。
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