

夕立の匂い 石畳にひとすじ
ふたり分の足音が 風にさらわれて
名前を呼べば 崩れてしまいそうで
ただ、となりを歩いていた
金魚の水面(みなも)に映った空
指先で触れて 揺れただけ
何も言わないことだけが
いちばん近い、やさしさだった
あの夜、交わしたのは
言葉じゃなくて 微かな体温
恋と呼べない感情が
胸の奥で ずっと消えない
誰にも見えない場所に
きみがいた わたしがいた
空にほどける ひとひらの光
声にならない想いが 静かにこぼれていく
触れたら壊れる 泡沫のように
それでも きみが眩しかった
蚊帳の中ゆらり ゆれる提灯の光
笑い声がぼんやり 夕暮れにまぎれて
背中合わせの静かな沈黙さえ
宝物みたいに 抱きしめた
思い出に名前はつかない
それでも 確かにあったこと
通り雨みたいな季節が
今もどこかで 光っている
君の隣で見た夜空は
ただの花火じゃなかった
音のあとに残ったものが
いちばん 大切だった
名前のない約束が
今はまだ、遠い場所にいる
ふたり並んだ 影法師
時間より先に 消えていたけど
ねえ それでも
わたしたちは、たしかに――
となり、きみだった
光のあとに のこるもの
それが きみだった
- 作詞者
みみずく
- 作曲者
みみずく
- プロデューサー
みみずく
- プログラミング
みみずく

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光のあとに残るもの (feat. 雨衣 & 玉姫)
みみずく