Lyric

震えてる君の袖のボタンを追いかけ

手を伸ばす 理由も解らないままに

芽吹きゆく蕾のような後ろめたさを

隠してる それでも触れてみたいんだ

束の間のこの季節 欠伸の間に消えていく

川に浮かぶ花びらの行く末を見逃すな

春は瞬いているか

この胸の中でも

遠くもない君の町でも

またとない刹那を

春は漂っているか

あの曲がり角にも

抱擁が作った空間にも

溢れるほどに ねえ どうなんだい

カーテンの揺らぎで消えた午後の幻

行く先を知らないまま転がる鉛筆

響いてるノスタルジックな感じのエコー

僕はまだ大人である術を知らない

歳を重ねる度に 何かに取り残されてる

永遠に追いつけない アキレスのパラドクス

春は息づいているか

僕らの記憶の中

あの湖の朝焼けの

色を思い出せるかい

春は囁いているか

道行く人々へ

彼らと僕の景色は

同じなのだろうか 違うはずだ

春は瞬いているか

それは鼓動のように

繰り返し光を発する

その一脈を射る

春は瞬いているか

小さな部屋の中

この手が届く頃には

弾けるように ほら

輝くよ 気付いてるかい