或ル少年少女ノ「シ」 (Part "Words")のジャケット写真

歌詞

告白

ユキニフル

たとえばどんな願いが叶えば僕たちの

人生は正しかったと言えるのでしょうか

君に伝えたかったのは そんな問いじゃなくて

答えの方のつもりだったのにな

少しは夜の孤独に慣れたと思っても

本当は不意に見上げる 星にすら泣いて

すぐに曇っていく空 悪くなった視力でも

過去を振り返るには充分だな

君がいない間に 変わった景色

何も未練はないよ

どうせ懐かしむような世界はそこにない

人生は美しいなんて ありふれた空事

言い返し返されてを 繰り返して生き延びて

取り残された僕の命が 虚しい夜に横たわり

どこにも行けずにいる

たとえばどんな言葉を選べば僕たちの

間違いも意味があったと言えるのでしょうか

そんなこと考えてる間はまだ早いよってさ

いつかの僕らに笑われそうだな

雨が続く夜明けに 傘を広げて

君を迎えに行こう

どうせ望まなくても世界は続くから

後悔も無駄じゃないなんて 聞き飽きた戯言

愛想尽かさず微笑む 君が手を振って叫ぶ

積み重なった古い記憶も 降り止まぬ雨に打たれて

やがて錆びつき消えてゆく

それなのに忘れはできない悲しい思い出と

びしょ濡れで重たい荷物 引きずりながら歩く

いつか聞こえた君の言葉も 冷たい夜に凍りつき

遠く離れていく

生きていく意味なんて 世界にはなかった

答えも見つけられず 終わりにもできるけど

君がくれた言葉が 僕の中で生きて

ようやく返す番だ 君が好きだ

人生は素晴らしいなんて ありふれた空事

言い負かされてもいいから 前を向いて進む

生き損なった僕の命が それでもって言えるのなら

たしかに悪くはないかもな

後悔は無くせないなんて 言い飽きた泣き言

もういいよ全部飲み込んで 最後に笑うから

取り残された僕の言葉が 間違いじゃなかったと

いつか言えるように

明日に向かう僕らの今が 生きていて良かったと

きっと言えるように

  • 作詞

    宏川 露之, ein himinn

  • 作曲

    ein himinn

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「─君がくれた言葉が 僕の中で生きて ようやく返す番だ」
少年少女はなぜ傷つくのか。なぜ泣いてしまうのか。なぜ生きていられなくなるのか。
その理由の、さらにその根源を、ある少年少女の姿から描いた、ユキニフル5th Novel Album後編。

物語は前編の10年後から始まる。施設での惨劇から生き延びてしまったソウヤは、虚しく無価値な日常を過ごしていた。そんなある日、 <スマイル・オン・フリーデッド>を名乗る団体が現れ、世界に向けてある宣言を発信する。その団体の代表と名乗る女性の姿には見覚えがあり──。

物語と連動する楽曲には、世界が形を変えていく瞬間を切り取った叙事詩『世界構築のプロトコル』、無責任な<生の肯定>に対するアンチテーゼを謳う『廃墟暮らし』、変わりきった未来で一人さまよう少女の運命を辿る『みらい』、物語の終わりに、少年が少女に想いを告げる『告白』など、全6曲を収録。
「どうか生きて」と告げられた、その先を描いた一作。

アーティスト情報

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