

がたいはいいほうだった
運動だって得意だった
走ればそこそこ速かった
投げれば肩も強かった
何をやっても人並み以上
そんな自信もあったから
誘われ始めたゴルフだって
まあすぐ慣れると思ってた
真っ白なボールを前にして
握ったクラブに力を込める
見てろよ 最初の一発
乾いた音が響いた
ボールは右へ消えてった
ミスターダブルパー
誰が最初に呼んだんだ
ミスターダブルパー
気づけばみんな呼んでいた
ミスターダブルパー
笑うしかないスコアカード
あの頃の俺の名前だった
力はある 飛距離も出る
当たりさえすれば飛んでいく
だけどその当たりってやつが
なかなか俺にはやってこない
ドライバーで森へ行き
アイアンで砂へ行き
やっとグリーンに乗ったなら
今度はパターが止まらない
ナイスショット
その声だけを信じてた
たまに出る一発があるから
また次も行ってしまうんだ
ミスターダブルパー
今日は違うと言い続け
ミスターダブルパー
結局いつもの帰り道
前半終わってため息ついて
後半前にはもう笑ってる
悔しいはずなのになぜだろう
みんなでいると悪くなかった
スコアじゃ負けてた
誰より負けてた
だけど帰りの車の中じゃ
誰よりでかい声で笑ってた
ミスターダブルパー
ちょっと切ないその名前
ミスターダブルパー
ちょっと好きだったその名前
うまくなりたくて
何度も振った
動画も見たし
道具も変えた
それでもなぜか
帳尻合わせるみたいに
最後はいつもの数字になる
ミスターダブルパー
誰が最初に呼んだんだ
ミスターダブルパー
気づけば俺も笑ってた
がたいはいい
運動神経もいい
だから余計におかしくて
だから余計に悔しくて
だけど今なら
少しわかるんだ
あんなに笑われた名前ほど
なぜか忘れないもんなんだな
ミスターダブルパー
もうそう呼ぶやつもいない
ミスターダブルパー
スコアカードも残ってない
あの頃みんなで笑ってた
夕暮れのクラブハウス
悔しかったはずなのに
思い出すと笑ってしまう
まあ
昔の話だよ
- 作詞者
木村 渉
- 作曲者
51
- プロデューサー
51
- ボーカル
51

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ミスターダブルパー
51
がたいもいい。運動神経もいい。何をやっても人並み以上。そんな男がゴルフを始めてついたあだ名は、ミスターダブルパー。
飛ばす力はあるのに、ボールは森へ、砂へ、そしてグリーンでは止まらない。それでも、たまに出るナイスショットが嬉しくて、またみんなでコースへ向かっていた。
悔しかったスコアも、笑われたあだ名も、今となっては少し愛おしい思い出。苦笑いと照れ笑い、そしてほんの少しの切なさを詰め込んだ、あの頃を振り返る一曲。
まあ、昔の話だよ。



