きらきらするすべてのジャケット写真

歌詞

湾岸行々

田上碧

旅に出るよ

明日には発つよ

もう帰らないつもり、なんて

大きい鞄と履き慣れて汚れた靴で

誰もわたしを知らない、

遠いところまで行けたらいいのに

逆さの街の深い底に銀の月

ゆらゆら泳ぐ魚のいない代わりに揺れる

水曜日の午後、何も決めずに

知らない道 知らない角 曲がった

追い抜かれて遠くなる

ビルも地面も橋の白さも

わたしたちはきっとどんな二人にもなってゆけるね

冷たくない風が吹く

川が海にひらくとこの橋

はためく旗とコートの裾とあの木の枝

大きい風に同時にゆらゆら、ごうごう、ざわざわ

春一番の風の日に、隣町の次の町の先へ

あなたに会いに乗るバス

窓の外は夜

わたしたちはきっとどんな二人にもなってゆけるね

冷たくない「なんて言ったの、何」

「え」「聞こえない、風がさあ、強くて」

君の声が、風が、風が

風が吹く

わたしたちはきっとどんな一人ずつにもなれるよ

向かい風の長さにまかれる

千切った花びらはかじると苦いんだね

航空障害灯がまばたきをしてる

透明になって山が寝ている

冷たくない風が吹く

川が海にひらくとこの橋に吹く風、南の風

  • 作詞者

    田上碧

  • 作曲者

    田上碧

きらきらするすべてのジャケット写真

田上碧 の“湾岸行々”を

音楽配信サービスで聴く

ストリーミング / ダウンロード

アーティスト情報

  • 田上碧

    ヴォーカリスト。2014年頃より、歌とポエトリーリーディングを軸に、屋外から劇場、ギャラリーまで幅広い場で、その場所固有の風景や空間の音響、状況に根ざしたソロパフォーマンス作品を制作・発表してきた。それらの初期作は、現在の身体的な歌唱スタイルや、景色を即興的に詩と歌にする自身の制作手法『見て呼ぶ』の形成と深く結びついている。2019年、半年間のインドネシア滞在を経て声の即興演奏と作曲に取り組み始め、2020年には歌、語り、特殊発声による演奏を織り交ぜたソロパフォーマンス作品『触角が無限にのびる虫』を発表。2022年以降は自作曲の弾き語りを中心に活動し、2024年にファーストアルバム『きらきらするすべて』をリリース。

    アーティストページへ


    田上碧の他のリリース
"