歌詞

あなたの残した髪飾り

抜け殻と化したこの部屋に

溶けだした熱を冷ますように

じめついた夏の風が吹いていく

夢だけを見れたあの頃に

交わした思いの裏返し

残ったものに気づかないように

くだらない嘘を積み重ねる

あなたを忘れていたくて

嫌いになれなくて

頭の片隅

一人で

まだ拾い集めている

掠れた心のアルバムに

並んだ二人の影法師

焦がれるままに映し出したんだ

その記憶の中

確かに感じた

熱を帯びた思いは

嘘混じりで

優しさが溶けた

ものばかりで

あなたは僕を窘(たしな)めるような

悲しい瞳で夏を待っている

あなたの心が分からなくて

分かち合いたくて

伸ばした指先

思い出の跡をなぞるだけ

あなたを想うと痛くて

忘れられなくて

頭の片隅

一人で

まだ拾い集めている