雲の晴れ間に 僅かに欠けた月
怯えているような 約やかな光
見えなかった訳じゃない
探し物ではなかっただけ
ふいに外した視線が
ほつれた闇を繕っていく 記憶はそこまで
累々と重ねられた景色の欠片
そこにあるだけ
色もなく音もなく意味もなく
ただ そこにあるだけ
太陽隠れて 影さえ作れない
何か掴もうと 手探りでもがく
とめどない空想
所詮 形ない妄想
雨上がり 足元の水たまりも気付かずに
冷たさ染みる
過ぎていく時間の渦に流されるまま
そこにいるだけ
当てもなく感覚もなく意思もなく
ただ そこにいるだけ
あの空に届く 経糸を求め
あなたにつながる 緯糸を求めた
無数の瞬間
あの色もあの音もあの匂いもあの手触りも
命が巡り火花散らして紡がれる
その糸口を 待っている 待っている
今ここにあるのは 満たされず 晒された
名もない ただ そこにあるだけのもの
雲の晴れ間に 僅かに欠けた月
- 作詞
hole
- 作曲
hole
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十七夜
hole
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hole
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