Elsa Front Cover

Lyric

Elsa

Taisei Kido

等間隔 前ならえ

始業終業と靴擦れの感覚

ワックスがけの戦場でがんじがらめの青春

行・段 とめ・はね・はらい

地上の烏が群がる庭で

泥を塗りたくられ続けた白鳥がいたんだ

君は物怖じなんて無縁で

いつだって毅然としていて

ブレザーを追い越すくらいに心が育ってた

だけど誰より負けず嫌いで

記号化されたひとりになっていく様子が耐えきれなくて

はぐれものになった

今に見ていな 今を見つめながら 今を目指し続けここに来たんだ

「私のこと舐めやがって」って睨むその眼のまま

滲む黒インク

世界を変えれるさ

ねえエルザ

君ならば

どんな不甲斐ない昏い未来に期待なんてされなくたって

叶えるさ でもエルザ

君となら

地獄の奥底でも笑い合える気がするんだ

きっと最後に勝つのは君さ

痛い嫌い寒いって言葉に

いちいち肌がかぶれちゃうのは

優しさと温みを感じられる副作用だから

君は辛いものが好きだから

辛いことも好きなのだなんて

優しくて温かい強がりを見せつけるんだ

人々が涙を流すフィクションと

誰一人誉めぬノンフィクションと

その間にある差はいつも

涙を流すほど悔しいけど

その君の誰一人見ぬデッサンと

「叶いやしない」なんて見捨てられたこの熱情を

僕だけは最後まで見届けたいんだ

君は自由だ 言葉は不要だ 白黒の血で描きここに来たんだ

「絶対に負けらんない」って顰める不細工な面で

ペンを刺し込んでいけ

よかった咳をしても二人だ

死に際まで付き合ってくれるだなんて なんて気前がいいんだ君は

そっちこそって顔で目を配る君にまた恋をしたんだ

死ぬまで付き合い続けてあげるよ

いつだって帰る場所はここにあるよ

エルザ?

ねえエルザ

聴こえるかな

君のためだけに冬はやってくるんだ

エルザ、そうエルザ

その熱は

凍えるような寒さがあってこそだろう?

エルザ

戦えるさ

君だから

降り止まぬ豪雪すら塗り替えるくらいにその空はさ

きっと晴れるさ

でもエルザ

僕らなら

たとえ冷え切った手のひらでさえ握り合えるんだ

最後は全てがひっくり返って

全てが上手くいくんだ

そのインクが切れペン先が擦れ紙が散り散りになったって

もう一度それをはじまりとしよう

もう一度そこで僕ら落ち合おう

僕の隣はまた君がいいから

「私の隣はまたあなたがいいから」

きっと最後に笑うのは僕らさ

  • Lyricist

    Taisei Kido

  • Composer

    Taisei Kido

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