歌詞

夕暮れの町　淡い街灯

穏やかな風　今は冷たくて

人混みの中　全てをかき分けて

駆け抜けていく　弾けたオレンジ

爽やかで透き通るような香りが目に沁みて

涙流しているような暇なんて無いのに

何もかも許されるわけじゃないのはわかっている

でもせめて一つだけ、一つだけ抱きしめていたい

声にならない叫び　聞こえた

陽の落ちた町　光るネオンサイン

怒りにまみれて　潰したオレンジ

いつもなら味わい続けていたい甘い汁が

今日だけはベトベトと纏わりついている

何もかも感じられることは無いのはわかっている

でもせめて今だけは、今だけは優しい腕の中で

やわらかな気持ちで漂っていたい

黄昏の町　消えそうな街灯

届かない声　乾いたオレンジ

いつもなら酸っぱくて苦いあの味が

サヨナラも無く　音も立てずに消えていった

何もかも引き止めること出来ないとわかっている

そんなこと構わない　構わない　そう思っているのに

夜は明ける　少しずつ　オレンジの光撒き散らし

今だけは、今だけは、今だけは一緒にいたかった

澄んだ空に響く　鳴らない口笛