歌詞

学校のテニスコートを通り過ぎるたび

君のポニーテールが揺れるのを見てる

だけどその目交(まなか)いに混ざることはなく

ため息混じりの日々を送る

友達が言うには

「青い春の傷はすぐヒトリデにナオる」と

だけど僕にはそんな勇気がまだなくて

君を追いかけても追いかけても

男は君の掌(て)で踊るだけ

だけど僕はそのステージにも立てなくて

ただ一人呟く

「戦略的撤退」で良いか

そう呼ばせてくれないか

夢の中では君とも話せる

だけど朝起きると日常に戻るだけ

君が誰もに向けるというその笑顔も

僕には向けられることはない

友達が言うには

「図書委員の仕事もファミレスでのバイトも

出会いのきっかけだ」と

だけど僕にそんな勇気もなくて

君はどんな私服で過ごしているのかな

化粧はもう覚えているのかな

それを知る術も魔法もまだ無くて

ただ一人呟く

「突撃的撤退」だ

第二ボタンをかじる人も

卒業アルバムの寄せ書きも

僕にはないことはわかっている

わかっている

君が有名人になったら

ファンクラブの第一号になれるかな

なれるかな

そう妄想するだけ

君を追いかけても追いかけても

君との距離は離れるだけ

いつか君のリボンを外す男が

現れるだろう

だけど僕じゃない

ラブをプラスプラスしても届かなくて

心に決める

「戦略的撤退」といこうか

そうとさせてくれないか