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歌詞

迷子の兵隊

安倍拓真

北から南へするり抜け出していった渡り鳥

横目で追いながら冷めきった鞘に手をかけて

僕たちまるで色褪せた迷子の兵隊

滲んだナイフが素敵だね

僕の喉元狙う振り

悪気がなくても手が滑り

喉が切れたら悪いのは君さ

だんだん台詞が遠のいて

やり直したい気も失せて

これから帰路につき

形だけありがとうを

添えて逃げ出したい

焚火の煙が沁みるね君の片目が一寸潤み出し

それが僕には耐えきれずつい天鵞絨の膜を剥ぎ取った

これで済んだよと微笑み浮かべマッチを擦る

ぐらり揺れている火の光

髪を焦がして踊る君

濡れた大地に倒れ込み

火の玉探して空を飛ぶ

みるみる手に負えなくなった

場面を一先ずひっくり返し

もうすっかり元通り

去り際に仕方なく

匙を投げ返したい

青ざめた空に乾ききって落ちてく北極星

飛来した鉄板散らばるごつごつの荒地を彷徨う

爛れた手を握り仮初めの雪融けさ

飢えて野垂れて死ぬ前に

追放の歌口ずさむ前に

目の前自然の鳥葬に

先を越されちゃ道はないよ

すっからかんの声上げて

勢いに任せて手を汚す

これでもう同じ穴の

むじなだと笑い合って

愛を感じていたい

  • 作詞

    安倍拓真

  • 作曲

    安倍拓真

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