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歌詞

指切り

安倍拓真

もうすぐさ海鳴りがどよめき

気が急いてありあわせの終の棲家を求め

白さを上塗りした伽藍に

逃げ込んで微睡んだ炎天下の午後に

うつむき加減の日傘さして

君は手を突き出しにやついている

いつかは忘れた指切りのあとに

埋め合わせの文句が見つからなくて

不束な手持無沙汰を飼い殺し

侘し気な海鳴りが響く

もう既に吹きなぐりの陸風

白茶けた土埃が伽藍の壁を彩り

梲の上がらない海風が

君の日傘を吹き飛ばした

いつかは忘れた指切りのあとに

埋め合わせの文句が見つからなくて

不束な手持無沙汰を飼い殺し

海鳴りが耳を塞ぎだす

君はまだ指の怪我がいえずに

突き出したまま手を広げられない

僕はまだ無傷の指を装い

見つからないように手を引っ込める

炎天下の午後の一幕に

心もとない約束が一つ

  • 作詞

    安倍拓真

  • 作曲

    安倍拓真

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