心が止まったままで急いだ
だから擦り切れた
なんにもできないままで吠えてた
そりゃ虚しいよな
どう掻き消したって
跡が残る 跡が残る
今日だって ここじゃない ここじゃない
ここじゃない ここじゃないんだよ
吠えてみたって 逃げる場所もない
怖いのも痛いのも上手に隠せるのに
肝心な時また一人きりなんだよ
それは安いだけが取り柄の居酒屋にしか存在しない憂鬱だ
発泡酒をさらに粗悪なアルコールで割ったように不味い会話に嫌気が刺す午前零時
おれは厠でひとしきり吐いた後 誰かに気付かれることをわずかに期待しながらひとり逃げ出した
流れ着いた自販機の前で見つけたのは100円の希死念慮か あるいは擬似的な太陽か
そんなまやかしに縋るほど惨めな夜にいつも残るのは
おれが必要とされていないという確信と
屈辱だけでした
どれだけ楽でしょうか 素直に笑えたら
街灯に群がった虫より侘しい
今日だって
気付いてよ 気付いてよ
心で叫びながら
いっそ一人が楽って嘯いて
本当は欲しいのに
欲しいと言えないんだよ
わたしを選ぶ誰かに会いたい
一緒に探そう
一緒に途方に暮れよう
嫌じゃなかったら一緒に傷付こう
怖いのも痛いのも もう隠さないでいいから
愚かなままで 抱きしめ合えばいいんだよ
- 作詞
西森シンタロヲ
- 作曲
西森シンタロヲ, ハットリ
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ヒュブリスと学生街
yomosugara
アーティスト情報
yomosugara
ソロミュージシャン「僕はニンゲンになりたかった」が正規メンバーを迎え、2022年7月に結成。 純文学や映画を下敷きにしたメッセージ性の強い歌詞、テレキャスターとジャズマスターの鋭いサウンドを武器に活動中。 世間から弾かれた人々の疎外感や孤独、諦観、失意と、それでも生き抜こうとする希望を描く。
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