

耳を刺す静寂の澱を
ただ深く延々とひとり歩いた
意味もないほどに美しく
目を奪う思い出のような情景に
澄み渡った夜明け前
かすかに雲を裂いた
光の静けさが身体を貫いたんだ
尽きた夢想も美学も感情さえも吹き飛ばすほどの衝動を
有明の空、ありったけの音を掻き鳴らす最終回の歌
遠霞、浅い霧、ランカンの赤が染め抜いた
汽水域の丘
透過して重なる憧憬に響く
鐘の音と心拍のままに
言葉を紡いだ
誰にも届かずとも
いつか僕が消えた日の朝日を想って
諦めも孤独も後悔さえも跡形もなく飛ばして
有明の海ありったけの声で叫んだ最前線の歌
散らばった夏の残骸を見つめたまま君を想っていた
間違いばかり、最果てに立ってやっとこの歌を歌えたんだ
あの夏もあなたの輪郭さえも消し飛ばすほどの情景で
「さよなら」を告げ朝焼けの空へ消え往く最終回の歌
- 作詞者
noale
- 作曲者
noale

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