

立ち止まる帰り道 今年も香ってきた金木犀
目を閉じれば 昨日のことのように あなたが笑ってる
「この香り、好きだな」って 微笑んでた横顔
お揃いの長袖シャツも 今はクローゼットの奥
最後の言葉探してた 駅のホーム
優しい香りがこんなにも 胸を刺すなんて…
あなただけがもう どこにもいない
言えなかった「またね」が 冷たい風に溶けていく
去年の秋に 置き忘れたままの私…
部屋の隅で膝を抱え 窓の外を眺めてた
平気なふりをしてたけど 本当はずっと痛かったんだ…
金木犀の香りが 思い出の蓋を開けて、気が付いた
このままじゃいけないって 分かっているのに
まだあなたの香りに 甘えていたい私がいる
「忘れたい」と「忘れたくない」が 行ったり来たり
時間は止まってはくれないと 分かっているけど
まだ一人で歩き出すのが 怖い私がいる
読みかけのままの本のページ めくれないまま
この秋もまた 過ぎていくのかな…
澄み切った九月の空 窓を開けて深呼吸した
読みかけだった本のページ 風がそっとめくってく
新しいブックカバーをかけたなら 不思議と強くなれる気がして
涙の跡が乾いてた 思い出は消せないけれど
そろそろ新しい物語を 始めなくちゃ…
金木犀の香りを 美しい栞にして
あなたといた季節に そっと挟んでいこう
「さよなら」じゃなく「ありがとう」と 心で呟きながら
新しい私へと ページをめくる
この高い空の向こうへ…
新しい私へと ページをめくって
この高い空の向こうへ…
- 作詞者
a.T
- 作曲者
a.T
- プロデューサー
a.T
- 共同プロデューサー
ブレイブ
- シンセサイザー
ブレイブ
- ボーカル
a.T

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金木犀の栞 (Whisper_ver.3)
a.T
アーティスト情報
a.T
[アーティスト「a.T」とは] 物語を紡ぐ、癒やしの音楽。 アーティスト「a.T」は、風の音や木々のささやき、夕暮れの空の色といった日常の中にある 儚くも美しい情景、そして、愛おしい人への感謝や別れの悲しみといった人生における 心の機微を、繊細なサウンドスケープで描き出す音楽家です。 聴く人の心に寄り添い、日々のサウンドトラックとなるような、どこか懐かしくて温かい インストゥルメンタルや歌唱楽曲の制作を心掛けています。 [音楽の原点] そのルーツは、幼少期からジャンルを問わず音楽に親しんできた経験にあります。 特に、小学校高学年でボーイソプラノの才能を見出され、女子生徒ばかり50人ほどの合唱部に 男子一人で参加した経験は、声とメロディが持つ純粋な美しさと、感情を伝える力を深く心に 刻みつけるものとなりました。 「いつか自らの手で音楽を創作したい」という想いは、この頃から抱き続けていたものです。 [現代の音楽家として] a.Tの創作における最大の特徴は、AIをまるで絵筆や楽器のように駆使し、頭の中にある 漠然としたイメージを具体的な音の風景へと昇華させる独自のスタイルにあります。 しかし、そのプロセスは決して容易なものではありません。 思い描く歌声、奏でたい音の響きを追求するために、結果的に生成される楽曲の 6〜7割は世に出すことなく破棄されます。 この厳格なキュレーションを経て選び抜かれた楽曲だけが、リスナーの元へと届けられるのです。 [届けたい想い] そうして生み出された一曲一曲が、聴いてくれた誰かの心に届き、 日常の小さな慰めや、眠れない夜の癒やしになること。 それが、a.Tが音楽を創り続ける最大の理由です。 あなたの物語に、そっと寄り添えますように。
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