Lyric

すっかり着慣れた今をまとった僕は

あの頃のシミを落としきれずに

うんざりするだけ無駄に思えたから

四季が塗り替える景色をただ見つめていたんだ

純粋さゆえにアダとなった黒歴史もどうでもいい

何の後悔も無いけど、ふと思い出すのは

口紅が付いたストロー

なぜそれだけは鮮やかなんだろう

砂のような記憶、風に消えていく

ちゃんと好きになっても損するだけ

傷口を庇い続ける捻くれた自分でも

ホントの愛を綴ったベタな小説の

物語を真面目に読んでいる気がしたんだ

時々、鏡に映る僕の過ちはどうでもいい

後味すらないけど、ふと思い出すのは

口紅が付いたストロー

なぜそれだけは鮮やかなんだろう

ときめいた日々は遠ざかっていく

淡く揺らいだ時の埃を払ってみても

モノクロームに染まる僕らは

無機質な過去に変わっていくよ。無情にも

メモリーカードには残していない

君に会うために

真っ暗な目の前を歩いていた僕の手を

強く握ってくれたのは、君だった

真っ白な温もりが、伝わる今の僕には

メモリーカードなんていらないよ

君がいるだけで。君だけでいい。

Memories fade away