

渋谷の朝焼けみたいな色したテレキャスターを
買った日を覚えているか?後悔は露もないか?
午前四時、始発のホーム、夜明に追いつかれる前に
このまま二人で海まで行こう。
渋谷の夜を追う様に電車へ駆け込んでいた。
何も分かっていないけど、この路線で合ってるのか?
先へ行く事が正しいならロックバンドの新譜は、
常に最高傑作なはずなのに。
空っぽの空欄がどうしても埋まらなくて、
歌うことに意味まで求めたら。
それは芸術なんて大層なものでは決してなくて、
遺書を書く事と変わりやしない。
海へ行きたい。真冬の海に捨てたい。
常識と後悔、音楽にプライド、帰りの路銀とか。
風が煩い、お前が何て言ったのか聞こえなくて
その空欄を埋める言葉を探してたんだろ。
渋谷に逆光、テレキャスターで歌って。
渋谷の人混みに酔う様に夜を歌っていた。
雨天決行の合図が、お前にも聞こえたか?
夜も未明、無人のホームに負け犬が吠えている。
このまま2人で海まで逃げよう。
どうせ代わりなんて誰でも良いから。
生きたいと目が醒めた朝に、浮かぶのはお前の顔ばかり。
死にたいと祈った夜を目印にして。
快楽的、享楽的、厭世的、刹那的にどうか生きて。
海へ行きたい。真冬の海に捨てたい。
映画のコレクションも才能も努力も、言い訳と妬みとか。
もう全部煩い、お前が何て言ったのか聞こえなくて
その空欄を埋める正解が知りたいんだろ。
海へ行きたい。真冬の海に叫びたい。
つまらない音楽と高すぎる家賃とお前の文句とか。
風が冷たい。潮風が吹いてギターがお釈迦になって
その心臓の代わりの何かを探してんだろ。
渋谷の月光、Fenderのテレキャスター、Marshallのアンプ
Gibsonのレスポール、吸殻だらけのSteinway。
朝焼け、Placid blueのストラトキャスターと、
ロックンロールが、お前の歌が聞きたいだけ。
- 作詞者
PARUXU
- 作曲者
PARUXU
- プロデューサー
PARUXU
- ギター
PARUXU

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アーティスト情報
PARUXU
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