薄手の上着の袖口を少しだけまくって
22時丁度の列車を気にしていた
無意識に合った視線浮かんだまま
「いつぶりだろう」って
声を聞いて彼だとあゝ思い出した
同じ方向へ乗り込んで隣で話して
ひとつ前の駅で降りた彼
手を振る
知らない間にあなたも大人になってた
仕草だとか笑い方変わらないのに
何気ない思い出が意味深に色めきたつ
あの頃には思いもしなかった気持ちでいるよ
わざと遠ざけてた
しばらく独りで
なんとなく決めた矢先に出会うなんて
「それに私、彼のことは別にタイプじゃない」
写真の中の私はそう言うけれど
待ち合わせに向かう足取り無邪気に弾んで
ありふれた街も次第にほら赤らむ
離れてた時間が有意に感じる様な
再会なんてドラマみたいね
照れくさいな
今年も終わりそうな夏の気配に誘われて
恋の予感が漂いだした
袖口撫でた夜風
- 作詞
MOZ
- 作曲
MOZ
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夜風
宮崎 すずめ