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2024年9月27日〜2025年2月16日に21_21 DESIGN SIGHTで開催されたの企画展『ゴミうんち』展に出展された作品の「音記録アルバム」。
1曲目「Sheet Vibration」は21_21 DESIGN SIGHTのエントランスに設置された音響彫刻が奏でるサウンドの記録です。入館証ステッカーのシール台紙の重さを使って音を変化させるもので、開館時間から閉館時間までの1日で出た台紙の重さを利用して変調していきます。
2曲目「Feedback "variation" & Sheet Vibration」はギャラリースペースでのインスタレーションを録音したもの。埼玉大学の蔭山健介との協働でveigが制作した中庭にある樹木が水を吸い上げる生の音をアコースティック・エミッション(AE)として記録し、約半年にわたる会期中に出た入場シールの台紙の重さにより記録した音が変化していく作品と、展覧会会場のトイレ出入りの開閉が音の出力センサーとなって、ハウリングによるフィードバックを起こすことで音響彫刻の音が響きます。
サンクンコートの「漏庭」では、蔭山健介が記録した樹木のアコースティック・エミッション(AE)を利用して音を採集し、開館時間9時間分のアンビエント・サウンドを中庭で再生しています。3曲目「Beam of Voice "variation"」は、その9時間分のデータをアルバム用に約20分に圧縮をした音を再生し、中庭でフィールド・レコーディングをした音源です。
東京ミッドタウンにあるゴミ箱を蓮沼執太が奏でた作品があります。演奏をしてレコーディングしたものが音がなるゴミ箱として展示されています。4曲目となる「Box "variation"」はそのゴミ箱が設置されている場所で録音しました。
『ゴミうんち(pooploop)』というコンセプトを様々な切り口で、音を媒介として作られた展覧会の記録を、音として鑑賞するアルバムです。写真は蔭山健介が樹木に取り付けたセンサーを自ら収めたものを使用しており、デザインは小野台(windandwindows)、マスタリングはステファン・マチュー(Schwebung Mastering)が担当しています。
1983年、東京都生まれ。蓮沼執太フィルを組織して、国内外での音楽公演をはじめ、多数の音楽制作を行う。また「作曲」という手法を応用し物質的な表現を用いて、彫刻、映像、インスタレーション、パフォーマンスなどを制作する。2013年にアジアン・カルチュラル・カウンシル(ACC)のグランティ、2017年に文化庁・東アジア文化交流史に任命されるなど、国外での活動も多い。主な個展に「作曲的|compositions」(Beijing Culture and Art Center、北京 / 2017)、「Compositions」(Pioneer Works 、ニューヨーク/ 2018)、「 ~ ing」(資生堂ギャラリー、東京 / 2018)などがある。また、近年のプロジェクトやグループ展に「Someone’s public and private / Something’s public and private」(Tompkins Square Park 、ニューヨーク/ 2019)、「FACES」(SCAI PIRAMIDE、東京 / 2021)など。第69回芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞。
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