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90年代のポスト・グランジやオルタナティヴ・ロックの系譜を受け継ぐ、BPM92(Dマイナー)の激しくもエモーショナルなトラックです。フィオナ・アップル(Fiona Apple)のようなダークさと脆さを併せ持つ女性ボーカルが、静かで親密なAメロから、ディストーションギターが轟く爆発的なサビへと劇的なダイナミクスを描き出します。有機的な生ドラムと、歪んだサウンドの底で鳴るピアノが、日本の「物の哀れ(Mono no aware)」に通じる深い情感を醸し出しています。
歌詞は、相手の無自覚な「褒め言葉」が、実は自分を他者の理想の枠に閉じ込める透明な刃であったという、鋭い心理的葛藤を描いています。「境界線のない優しさが最も鋭い刃になる」という冷酷な真実から始まり、最終サビで自己を切り裂きながらも「これが私だ」と叫び、マイナーキーからメジャーキーへの解決を伴ってアイデンティティを取り戻すカタルシスは圧巻です。過剰なポップさやオートチューンを完全に排除した、生々しく心に突き刺さるロック・アンセムに仕上がっています。
Negi0723は、感情の揺らぎと都市の空気感を繊細にすくい取るミュージシャン。 エレクトロニックとポップ、オルタナティブの要素を横断しながら、 きらめきとノスタルジー、衝動と内省が共存するサウンドを描き出す。 印象的なメロディと映像的なリリックが特徴で、 一瞬の感情や夜の断片を切り取るような楽曲世界は、 リスナーそれぞれの記憶や物語と静かに共鳴していく。 ジャンルに縛られず、感覚を信じて音を紡ぐ。 Negi0723の音楽は、日常と非日常の境界線をやさしく溶かしていく。