日本海ひとりぼっちのジャケット写真

歌詞

クリスタル先生

TAKU THE 1460

某月某日

京都市右京区

自転車漕いで

遠くまで来た

長閑な町に夕日が浮かぶ

下校の生徒とすれ違う

広沢池は安らかで

無念と寂寥が水面に溶ける

心地のいい帰りの夜道

明日も静かに火を灯そう

ところ移って

谷町九丁目

ライヴ喫茶亀の中

クリスタル大坪

広沢池のような静寂が

客席全体に広がってる

何言ってるか全くわからない

理解の外側の言葉の応酬

すると

いきなり場外ホームラン

沈黙が裏返って形勢逆転

御年74歳

大阪の伝説のインディーズ芸人

クリスタル大坪は不遇の天才だ

ゴッホの向日葵のよう

日の目を見ない

ゴッホより普通に普通が好きな

奴らでまみれてるこの国で

一体俺は何を残せる

俺の作品は理解されるのか

そんなこと時々考えるけど

本当はそんなの言い訳で

クリスタルさんみたいに

どデカい一発

ドカンとかませばいいだけで

何食ってどう生きたらああなるのか

原理も原則もへったくれもねえ

ゲージを溜めて芸術が爆発

別の地球

まるで宇宙

舞台に姿を現しただけで

何故か笑いが起こる

クリスタルさん

当然のように爆発させて

颯爽とその場を去る

クリスタルさん

誰よりもウケてるのがクリスタルさん

でも誰よりもスベッてるのもクリスタルさん

普段は相川のアパートで

静かにひとりで暮らしてるクリスタルさん

20代は本当に碌でもなかったとか

俺がごちゃごちゃと御託を並べてる間も

74歳のクリスタルさんは

何ひとつ諦めずにひとりで舞台に立ってる

俺はなんて情けねえ奴だ

ご自慢のタフネスもご破産だ

面目ない

立つ瀬がない

全部自分次第だろ結局な

右京区の山に夕日が沈む

南区の夜空に月が昇る

ライヴ喫茶亀で出囃子が鳴る

クリスタル大坪が姿を表す

今日だって俺は流れついた町で

変梃な暮らしを続けてる

クリスタルさんの意味不明な下ネタで

客はゲラゲラと笑ってる

  • 作詞

    TAKU THE 1460

  • 作曲

    TAKU THE 1460, BEATBANK

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