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歌詞

いつか竜になる

yato

まるで声の出ない聡明さのような仕草で、

ウソの機構を見破って落雷さえも手下にして

「座右の銘、考えた。臥薪嘗胆です、なんちゃって」

そんなあなたに比べ、なにをやってんだ

メーデー!ワタシを助けて!全然誰も見ていなくて

操縦桿握りしめてへし折るのを待ってるだけ

いつかは竜になろう、そんな夢も持っていたっけ

でも気づいた、酩酊してた

哀しい哉、メロウな日々に侵食される

いつもあなたの背中はワタシの世界の果て

いつまで経っても追いつける気が全然しなくて

あなたが太陽ならワタシは月なの?それとも水星?木星?金星?どの惑星でもなんでもいい!

契りを交わそう、いつか竜になってやろう

誰もが恐れ慄く竜になってやろう

そしてあなたに会いに行こう、大空を横切って地平線まで

くたばる前に

視線の先に死線か?影ができる理由を案じて、

勇者貧すれば鈍する、計画的な反抗者で

「鏡よ鏡、この世で1番愚かのはだれ?」

そこに映ったのは誰ですか?

大空を、竜が飛んでたよ

ワタシはその上を飛んで見せよう

今から覚悟を示そう、血反吐なんていくらでも吐いてやろう

「まだやれる」って自分にウソをついてやろう

前を見てるふりして見ていた後ろの光景、すべて、どこか、遠くなってそのまま消えて

あなたはもう竜になってどこかへ飛んだいった

ワタシのことなんて目に入らずにどこか遠くへ行っちゃった

臥薪嘗胆は本気だったんだね

契りを交わそう、いつか竜になってやろう

誰もが恐れ慄く竜になってやろう

そしてあなたさえも必ず食ってやろう、首に一撃を

くたばる前に

  • 作詞者

    yato

  • 作曲者

    yato

  • プロデューサー

    yato

  • ギター

    yato

  • ベースギター

    yato

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ジャンルを横断しながらも、一貫した世界観を内包する5編の音楽作品。
『grApe』は、yatoによる多面的な音楽性と、日常と幻想の境界線を曖昧にする物語性が交差する一作である。

冒頭を飾る「いつか竜になる」は、ロックサウンドを基軸に据え、抑えきれない衝動と内なる変化を荒々しくも繊細に描き出す。

続く「めまい」は、ポップスの文脈に沿った親しみやすい旋律を持ちつつ、不安定な感情の揺らぎを巧みに音像化している。

3曲目「千年の旅人」では、和楽器的な要素とEDMのビートを融合させ、過去と未来、現実と夢想を往還するような音の旅路が展開される。

「霧の中の魔法」は、ドラムンベースが基盤となる高速サウンドでありながら、霧のような曖昧さと幻想性を内包した、緊張と浮遊の均衡が支配する一曲である。

終曲「夢幻街道の夜」は、静謐で情感に満ちたバラード。終わりゆく夜と、戻れない過去への眼差しが静かに描かれている。

『grApe』とは、甘さと酸味が混在する果実のように、多様な感情の断片が凝縮された音の集合体である。

聴き手の心に残るのは、どの粒か。答えは、耳を傾けた者に委ねられている。

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