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歌詞

めまい

yato

大事なことを忘れた

目の前のことが迫ってきすぎてる

眠ってる、キミの顔を思い出して、時間が進むのを恐れた

なんだ、もう溶けそう

ここにあった建物、無くなっちゃったんだ

でも何があったか思い出せなかった

何回繰り返すんだろう?これでもう何回やってんでしょう?

大事なことなんてそんなにいっぱいないはずなのに

もう週末になったの?明日で季節が変わるの?

電波塔の上から見下ろして潮騒を感じたい

マクロな視点で見てしまえば、大事なものなんて、すぐ忘れて次を見据えてたりする

眠ってる、キミの横顔、思い出しては水を飲んですぐに記憶の外へ行く

午前中の予定はいつも午後にまでずれ込んでしまうね

パスワードさえ忘れてなければよかったんだ

三角を丸にしようとして、

角を取ろうとしたけど諦めちゃった

クルマの窓ガラスに映った自分が、

こんな感じだっけ?って信じられなかったよ

あと何回会えるんでしょう?人生は割にあっけないよ

そんなことわかってるはずだけど忘れちゃってるよ

過ぎ去った時間は幻想と、めまいの運び屋

8時間耐えられないよ、でも気づいたら終わってたんだよ

これを何回繰り返したら、手遅れになるの?

大事なものはなんだっけ?あなたが覚えてくれてなかったっけ?

何が何だか、わけがわからなくなってた

  • 作詞者

    yato

  • 作曲者

    yato

  • プロデューサー

    yato

  • ギター

    yato

  • シンセサイザー

    yato

  • ボーカル

    yato

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ジャンルを横断しながらも、一貫した世界観を内包する5編の音楽作品。
『grApe』は、yatoによる多面的な音楽性と、日常と幻想の境界線を曖昧にする物語性が交差する一作である。

冒頭を飾る「いつか竜になる」は、ロックサウンドを基軸に据え、抑えきれない衝動と内なる変化を荒々しくも繊細に描き出す。

続く「めまい」は、ポップスの文脈に沿った親しみやすい旋律を持ちつつ、不安定な感情の揺らぎを巧みに音像化している。

3曲目「千年の旅人」では、和楽器的な要素とEDMのビートを融合させ、過去と未来、現実と夢想を往還するような音の旅路が展開される。

「霧の中の魔法」は、ドラムンベースが基盤となる高速サウンドでありながら、霧のような曖昧さと幻想性を内包した、緊張と浮遊の均衡が支配する一曲である。

終曲「夢幻街道の夜」は、静謐で情感に満ちたバラード。終わりゆく夜と、戻れない過去への眼差しが静かに描かれている。

『grApe』とは、甘さと酸味が混在する果実のように、多様な感情の断片が凝縮された音の集合体である。

聴き手の心に残るのは、どの粒か。答えは、耳を傾けた者に委ねられている。

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