

英語の「shine」をローマ字で読んじまったボクは、
どうやら参ってるみたいだ
なんとかしなきゃね!
目の前の光景に青が足されてく
メトロポリタン、螺旋の信号!
霧の中が落ち着くなんてボクも変わった
夢色の魔法にかけられたんだね
キミの匂いが懐かしくなったから
目覚めようかな
あの木、あれが目印
青い空にとても良く合うでしょう?
今、夏風で揺れて、ボクたちを迎え入れようとしてるよ
光は音速を超えて、この世界を周回してる
あの星も今はもう無いかもしれないなんてさ
風を切って立つあの木さえも、光の見せてる幻かも
それだって良いんだよ、全部同じこと
地図が破れて、風が奪い去った
追いかけるのもめんどくさいな
いつかは着くから、慌てなくて良いか
世界は有限さ
何千年前の、空の色を、
考えてるもんだから霧が晴れないよ...なんて
希望的観測は、ある意味夢さ
霧の中の魔法ってやつでね
ありったけの助言をこねて
添えてる手にぶちまけて片付けるだけなの
握ってる手に爪が食い込んで、我に返ってた
あるいは無垢、しおりの挟んだページがわからない...131ページの途中
あの木、あれが目印
目印にするほど、目立ってるってことだよ
森にあったのだとしたら、ボクたちは知らずに生きていたんだろう
今日も世界はいつものように
知らない人が知らないところで
喜びに悲哀に涙を流して
誰かを恨んで競って勝って
アイスクリームで口を汚してる幼い子どもの光の未来を案じているのさ
霧の中の魔法にかけられた
ボクらは方角さえわからなかった
哀しい声のする方にはいっちゃダメさ
それだけは、わかってる
ただ、それだけのことさ
- 作詞者
yato
- 作曲者
yato
- プロデューサー
yato
- シンセサイザー
yato
- ボーカル
yato

yato の“霧の中の魔法”を
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ジャンルを横断しながらも、一貫した世界観を内包する5編の音楽作品。
『grApe』は、yatoによる多面的な音楽性と、日常と幻想の境界線を曖昧にする物語性が交差する一作である。
冒頭を飾る「いつか竜になる」は、ロックサウンドを基軸に据え、抑えきれない衝動と内なる変化を荒々しくも繊細に描き出す。
続く「めまい」は、ポップスの文脈に沿った親しみやすい旋律を持ちつつ、不安定な感情の揺らぎを巧みに音像化している。
3曲目「千年の旅人」では、和楽器的な要素とEDMのビートを融合させ、過去と未来、現実と夢想を往還するような音の旅路が展開される。
「霧の中の魔法」は、ドラムンベースが基盤となる高速サウンドでありながら、霧のような曖昧さと幻想性を内包した、緊張と浮遊の均衡が支配する一曲である。
終曲「夢幻街道の夜」は、静謐で情感に満ちたバラード。終わりゆく夜と、戻れない過去への眼差しが静かに描かれている。
『grApe』とは、甘さと酸味が混在する果実のように、多様な感情の断片が凝縮された音の集合体である。
聴き手の心に残るのは、どの粒か。答えは、耳を傾けた者に委ねられている。
アーティスト情報
yato
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