Panopticon Front Cover

Lyric

Hades of spring

kehre.

迷子の眼の外で 明滅する茜が

誘うように 誘うように

「頭上の花を摘め」と

影絵が笑った  ようこそ水のない場所へ 違う世を跨ぐ

指の力を緩めてく うつろう春の薄陽に化ける

この指焦がす痛みを忘れてしまおう

迷子の眼の外で 吊るされた逆さの空

「頭上の鋏をとる」

影絵が笑った  ようこそ水のない場所へ 桜の葉陰に逃げる

指の力を緩めてく うつろう春の薄陽に化ける

この風が熱を奪う 底なしの日暮れに 桜を落とすはずの 時雨は来ない

目眩く陽光の中 石を打ち付ける音 暗転する舞台 鬼は微笑み

注いだ毒を飲み干すと 隠し持っていた棘打つ花を喰んだ

瞬きを重ねるたびに 巻き戻される陽時計

数秒先のありふれた奈落を避けるように

陽の果てで狂う鳥の群れ 空満たせ

この予感が 短い春の終わりに

幻滅を伴い 空に堕ちる

暖かな風が 指先とらえた

飛べない羽が焼かれていくのを

短い春の終わりに

時雨は来ない

  • Lyricist

    Rinna

  • Composer

    Rinna

Panopticon Front Cover

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    Hades of spring

    kehre.

  • 2

    funeral in the wind

    kehre.

  • 3

    Panopticon

    kehre.

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