歌詞

廃工場と垂れ流す汚染物質

今日もクラスメイトは学校を休んだ

近頃流行りの心の病で

駅のホームから飛び降りたらしい

ねぇ、明日二人で秘密のデートをしよう

約束は絶対だよ。

昨日学校で誓った言葉は

君の弱さの方が勝ってしまった。

なんでこんなことになるんだろう。

君には言えなかったね

本当にごめん

私はもう耐えられないよ。だから先に行く。許して。

これを知った君は酷く落胆するだろうけど、ごめんね。

独りになっちゃうね。でも、いつでも来ていいからね。

明日でもいい、ずっと先でもいい。

けど、君なら明日にでも来そうだな、こっちに。

クラスのみんなにさ、女子同士の恋愛だなんてって馬鹿にされてさ、私、もう耐えきれなくなって。

私の事に理解があって

私と趣味がまったく一緒で

私も君も両思いで

でも誰にも知られちゃいけない秘密の関係で

私、これからどうしたらいいの？

クラスメイトは全員男子と付き合ってるし

私みたいな異端者が思想を変えることなどできないし

じゃあ約束は守るからさ

私も明日キミに会いに行ってもいいかな？

いいよね？

もう、戻れないけどさ。

朝刊の慶弔欄に乗った私の名前

あまりにも他と比べて少なすぎる数字、17

品川の夜景で弔って、私は二度と目を覚まさない。

明日も同じ数字が載るのかは知らない。

でも、載ると思うよ、あおいの事だから。

物静かでずっと弱さを見せないで、隠し通してたのは知ってる。

あおいは、そんなに強い人間ではない。

私にはすべてわかってる。

同じ時間にホームに立ってさ

覚悟を決めたんだ、ここは、海の中だよって自分に言い聞かせて

もう、何も怖くないよって自分に言い聞かせて

最期に見た光景はヒガンバナが赤く咲いていて

それと共に君の声が聞こえたんだ。

私の視界は徐々に閉ざされて

冷たくなった君の手を握って

冷たくなった私は君の冷たい唇にキスをして

誰にも見られない場所でひっそりと生きて居よう

そりゃあ私も同じ、君もそう

周りのクラスメイトはそんな関係に理解など示さなくてさ

何が多様性の時代だだなんて思っても

そりゃそうだよな

この選択が最適解なんだなって。