404AM (ムイミ)のジャケット写真

歌詞

優しい殺虫灯

MASAQUI

パチッ

殺虫灯だけ明るい

殺虫灯だけ紫に光る

虫たちは知っているのに

殺虫灯だけ魅了する

殺虫灯だけ迎えにくる

寄らないつもりだった

本当は寄らないつもりだった

熱帯夜の濁った川辺

住宅街の外れ

コンビニの明かりも届かない

短い歩道橋の下

ブーン

ブーン

蚊の羽だけ忙しい

ねえ

私も似てるかな

ガードレールに肘をついて

黒い水を見ている

帰る場所はあるはずなのに

なぜか足が動かない

動かない

殺虫灯だけ明るい

殺虫灯だけ紫に光る

虫たちは知っているのに

殺虫灯だけ優しく見える

殺虫灯だけ迎えてくれる

寄らないつもりだった

本当は寄らないつもりだった

パチッ

一つ消えた

パチッ

また一つ消えた

レジ袋の中には

半額のサンドイッチ

湿ったおしぼり

読まないままのメッセージ

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消したはずなのに残ってる

虫は光を信じてる

私は何を信じてる

川に映った紫が

ゆらゆら揺れて千切れてく

綺麗

殺虫灯だけ明るい

殺虫灯だけ紫に光る

虫たちは知っているのに

殺虫灯だけ手を振ってる

殺虫灯だけこっちを見てる

寄らないつもりだった

本当は寄るつもりだった

パチッ

虫の数だけ減っていく

濁った川は動かない

私もまだ帰らない

殺虫灯だけ明るい

殺虫灯だけ迎えてくれる

もうちょっとだけ

  • 作詞者

    MASAQUI

  • 作曲者

    MASAQUI

  • プロデューサー

    MASAQUI

  • プログラミング

    MASAQUI

404AM (ムイミ)のジャケット写真

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意味は、あとから誰かが貼り付ける。

このアルバムに答えはありません。

ただ、何かが繋がっている気配だけがあります。

土の下で静かに広がる菌糸。

誰にも見えないまま情報を運ぶネットワーク。

会社へ向かう月曜日の朝と、空室のシャワー。

殺虫灯に吸い寄せられる光。

送信成功という表示だけが残った朝八時五十分。

どれも無関係に見えて、どれも同じ呼吸で脈打っています。

ムイミは、人間が意味を探し続ける生き物であることを逆手に取ったアルバムです。

何も起きていないようで、何かが確実に進行している。

誰かと繋がっているようで、誰とも繋がっていない。

群れの中で、一人だけ逆方向へ歩く違和感。

その一歩だけが、世界を少しだけ変えてしまう。

シティポップ、ローファイ、ドリームポップ、壊れたダンスミュージック、環境音、VHSノイズ、インターネットの残響が溶け合い、日常の景色を静かに侵食していきます。

404AMは今作で、悲しみも恐怖も大きく叫びません。

代わりに、意味が生まれる直前の静けさを録音しました。

意味がないのではありません。

まだ、誰にも名前を付けられていないだけなのです。

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