歌詞

切るに切れないラインみたい

既読の波に埋もれたまま

たぶん、君じゃなくて

その頃の私が忘れられないんだと思う

「元気そうだね」って打ちかけて

また消す、夜のテンプレート

もつれた関係の糸は

ほどくより、結びなおすほうがむずかしい

ねえ

名前じゃ呼ばないこの距離感

ちょっと居心地、よすぎるのずるいね

くされ縁、って呼ぶには

綺麗すぎた場面（シーン）がある

どんな不器用な台詞より

沈黙のほうが語ってた

壊れそうで壊れない

脆さと強さのちょうど間

いつか忘れるくせに

なぜかずっと残ってる

無意味に共有してたプレイリスト

いまでも更新されててムカつく

"好きだったもの"がリンクするたび

記憶って、勝手に呼び戻される

名前のないまま続いて

定義しなかったのが敗因かもね

恋じゃない、愛でもない

でも、無関心ではいられなかった

手放せば楽かもって

何度も思った、そのたびにまた

くされ縁、って言葉で

片づけたら楽なのに

君のこと、誰かに話すとき

どうして少し黙ってしまうんだろう

終わってるのにまだ続いてる

そんな未読みたいな関係

傷つけ合った証すら

今はちょっと美しく見える

「たまたま」の回数だけ

たしかなものになっていく

理屈じゃないけど

それだけじゃ足りない夜もある

くされ縁、それでも

私たちは何度も巡った

時計の針が逆を向いても

きっとまた、どこかで目が合う

大事だったってことだけ

誰にも奪わせたくない

終わらせ方が下手でも

それが私たちらしいじゃん