マニックピクシードリームガールのジャケット写真

歌詞

カサブタハガレタ春

BOND LOST ACT

あらかに長い春のこの夜を

何年だって待っていた。

よーいどんで駆けて行く

少年の背中を見て、

僕だけ反対方向に

歩いたままっだった。

今は春と言うには少し暑すぎた

昼間の温度16℃ぐらいを引きずった

深夜なのさ。

だらだら口から

流れ出した真っ赤な

悔しさを拭いてくれ。

だいたい深夜。

昼間は眠る。

悲しいが多いからさ。

生ぬるいな。

半端な風が

纏わりついたから。

後ろは春で伽藍堂だ

振り向くな。

飛ばされないように

しなきゃ行けない

ような時代の間に

瞬間遠くで吠える

憎悪みたいな怪物が

どこまでもどこまでも、

ついて行くよと笑う。

はらり花びらが

カサブタにさわるよ

疼き出した傷と

平行線な永遠の

快感歩いていた。

涙は堪えて

息止めて走れよ。

桜前線が上昇し

青春が目を覚まして

しまう前に、

どうしようもない考えが

路地から飛び出したから

口を塞ぎ引きずり

墓場まで歩いて、

ほんの少しだけ吐き出した

言葉を埋め、幸い、

誰も見ていなかった

それだけだった。

まだ歩きたりてないな。

暴力的に眠たい

日々のまにまに、

漂ったんだがわかってんだな

薄明かりの真下に

白笑今日日強要同調思考

理想郷ぶる同窓会帰りみたいな

気持ちとショーウインドーに映る

理想像。

くだらなくて痛くて泣いちゃうよ。

桜の枝が今日は

差し出した何かに見えて

花びらは飛沫を上げ出して、

手遅れだ目を背けて

この産道通ればいつだって

ゼロになるのが悲しくて、

その感情を忘れるなよ

いつか抜け出す僕のために。

はらり花びらが

カサブタに変わるよ

はしゃぎだした傷と

平行線な永遠の

快感歩いていた。

涙は堪えて

息止めて走れよ。

桜前線が上昇し

青春が目を覚ます前に

カサブタ剥がした。

  • 作詞者

    BOND LOST ACT

  • 作曲者

    BOND LOST ACT

マニックピクシードリームガールのジャケット写真

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ロックバンド”BOND LOST ACT”のセカンドミニアルバム。前作から一貫して描かれる、ノスタルジックな原体験的風景。 回想的で混沌とした歌詞で始まる”マニックピクシードリームガール”から、透明感のある”ダンス・ダンス・ダンス”の流れはサイケデリックでミニマルな潮流を作り出した。 潮の満ち引きのような5曲が、原体験のある街を自問自答しながら浮遊する青少年少女を、心理的サーガとして浮かび上がらせた。

アーティスト情報

  • BOND LOST ACT

    メンバー 龍磨 (vocal, synthesizer, manipulator) 楠蓮 (drums, perc, chorus) 多摩美術大学の同窓生である龍磨と楠蓮で、在学中に前身のバンドを結成。東京出身。 BOND LOST ACT は一貫して街を歩く少年少女が、彼らが体験し得ない、身に覚えのない郷愁、 ノスタルジアに襲われ胸が詰まる瞬間を描いている。 街に突如として現れる「凪いだ」時間。 ハードシンセサイザーで彩られるミニマルなサウンドに短編小説的なリリックを乗せる彼らのライブは、 聴き手をいつの間にか『裏返った世界』へ誘う。 アートスクール出身を生かし、楽曲、MV、その他全てアートワークを彼等のチームで制作。 2022年9月よりライブを開始し、東京都内近郊で精力的に活動中。 2024年1月31日ソニーミュージックより monogatary.com が企画する配信コンピレーションアルバム「READ 01」 にて2曲リリース。

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    BOND LOST ACTの他のリリース

cold summer films, inc.

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