

雨より先に
しずくを抱いて
あのひとは
一度もこちらを見ない
花のような
白き指
水をはじいて
少し笑う
咲いたふりして
藍をまとい
小さな花は
声を持たない
問いかけても
答えはなく
それでも
目を離せない
雨ふるほど青くて
しずくごと遠い
名を聞けば
汐が満ちて
影が遠のく
藍がひとつぶ
またひとつぶ
頬に落ちてく
昨日と違う
顔でほほえむ
どれがほんとうか
藍だけが知る
責めるための
言の葉は
雨にまぎれて
届かない
嘘とも言えず
まこととも知れず
ただ横顔に
しずくひとつ
証は流れ
咎はにじんで
あのひとはまた
知らないふり
水を宿すほど甘くて
藍がさすほど毒になる
触れた指から
霧が深まり
息を忘れる
藍がひとつぶ
またひとつぶ
しみてゆく
触れようとすれば
消える面影
足あとにだけ
露がひかる
あのひとは
ただ霧の中
帰る道が
隠れていた
雨やみてもきれいで
夜が明けても消えない
胸に沈めた
藍の名残は
もうどこへも
流れない
名を知らぬ
花ひとつ
青く咲く
- 作詞者
Harurun
- 作曲者
Harurun
- プロデューサー
Harurun
- ソングライター
Harurun
- プログラミング
Harurun

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集真藍 -あじさい-
Harurun
『集真藍 -あじさい-』は、雨に濡れるほど青を深めていく紫陽花に、名もなき毒と美しさを重ねたダークポップです。
静かな女性ヴォーカル、湿度を帯びたR&B/Soulの余韻、幻想的なサウンドが、言葉にならない感情と沈黙の奥にある欺きを描きます。
雨ふるほどに青く、霧が深まるほどに美しい。
梅雨の静けさの中で、危うい青に沈みたい時に聴いてほしい一曲です。
アーティスト情報
Harurun
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