Lyric

麦の穂を揺らし　わたる風の歌

遠き過去からの歌

幾重にも積み重なる土たちの

無音の声よ

はるか高い空を舞う鳥の歌

来たる未来の歌

幾重にも湧き上がる積雲が含む雷

花びらのはじけるよに

はしゃいだ笑い声は

いつか風に乗り

みしらぬ誰かの凍った悲しみを

ほんのすこし溶かすかもしれない

朝霧の立つ川面にさしいれる

白き手の乙女よ

砂を巻き湧く泉 命の骨の花

昨日膝を抱えて　流した涙は

いつか川に溶け

届くはずのない見知らぬ岸辺へ

君をつなぐかもしれない

瞳を閉じずに　走る勇気は

いつか闇を抜け

超えるずのない壁の向こうに

光をともすだろう

傷を抱き行け青の形

夕闇の迫る前に　そらを染め

燃え上がる夕日よ

全ては帰り行く川の終わり　浜の業

昨日　血を流して盗んだ木の実は

いつか銀の糸になり

みるはずのない　焦がれた未来を

紡ぎ出すのかもしれない

毒を孕み行け　青のかたち

瞳閉じずに走る勇気は

いつか闇を抜け

超えるはずのない壁の向こうに

光をともすだろう

傷は抱き行け

青の形

青の形

麦の穂を揺らしわたる風の歌

遠き過去 からの歌

幾重にも積み重なる土たちの

無音の声よ