

2014年1月俺は会社を辞めた
ただただ、苦しかったんだ 言い訳はできない
一端の男になりたくて大好きだったステージからも離れて
覚悟したのに それなのに
蒸し暑い猛暑の中を 外回りに出かけた
みぞれが降る朝に 街に立つこともあった
不動産屋ってのは おっかねぇな 何千万もする一戸建て
買わせるための営業は予想以上にしんどかった
だって俺シンガーだもの 立派な歌い手だもの
そんな想いが消えなくて 逃げ回ってたよ 毎日
あの人の顔 思い浮かべると 涙が込み上げてさ
自分の弱さをなじった 情けなくて 情けなくて
鳴り止むことを知らない罵声に 腰が砕けそうになる
それでも作り笑い 頭下げなくちゃならない
目に染みるほど明るいホワイトカラーのシャツを着て
働きアリとおんなじ色したスーツを羽織っていたよ
髪を切ってこいと上司に言われ十何年ぶり床屋へ行く
坊主になった俺見て「おまえ、マッチ棒みてぇだな」って笑われる
超がつくほどの体育会系でプロレス技かけられっぱなし
自分が小さくなってゆくのが、自分でわかったよ
だって俺 シンガーだもの 立派なミュージシャンだもの
音楽以外に情熱は持てない思い知りました
だからこそ今があるね なんて都合の良い俺に
ついてきてくれてお前ほんとありがとう
できないやつは気合いが足りない こびりついた根性論が
実は今の俺を支えていたりする
初契約の時、朝礼で200人の営業マンの前でアカペラで歌うたったこと
池袋のでっかい交差点で事故って九死に一生を味わったこと
忘れるもんか 俺のケツを引っ叩く 貴重な記憶 体験だ
あの頃の俺に恥じぬように 頑張るんだ!やってやるんだ!
そうさ 俺 シンガーだもの 立派なシンガーソングライター
見たもの聴いたもの全て 歌に変えてゆくのさ
すり減ったビジネスシューズ くたびれたアコースティックギター
どっちも胸に抱えて 生きてゆくことだ
2014年1月俺は会社を辞めた
年収1千万以上のゴロツキが集まる不動産会社だった
そこから逃げ帰って俺は今日も ここで歌を歌ってる
あの時 選んだ道は正しかったんだって 祈りをこめて
- 作詞者
坂元ユウキ
- 作曲者
坂元ユウキ
- プロデューサー
坂元ユウキ
- ボーカル
坂元ユウキ

坂元ユウキ の“リーマン奮闘歌”を
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ストリーミング / ダウンロード
知る人ぞ知るメッセージシンガー坂元ユウキの渾身のバラードアルバム。仕事について、家族へ向けて、自身の生き様や亡き恩師へ….タイトル「Decade」のその名の通り、十年分の様々な想いを一枚に詰め込んだ傑作。自社レーベル「Letter Music」の初作品。手紙のような言葉たちがあなたの胸を打ちます。
■曲目リスト
1. リーマン奮闘歌
2. ばあちゃんのうた
3. 中目黒讃歌
4. 弟へ
5. 安中の空
6. 夢なかば
アーティスト情報
坂元ユウキ
1989年11月27日、愛知県名古屋市生まれ。 15歳の時、音楽活動を開始。曲を書き始める。 高校卒業を機に上京し、数々のライヴ経験を積む。 2012年、井亀明彦氏プロデュースの元 1st single「鎮魂歌-レクイエム」でCame-On Recordよりデビュー。 その後、自主企画イベントの開催や遠征ライブ、多数のワンマンライブを経験。 力強い歌詞と練り込まれたライブ演出が特徴のシンガーソングライターとして、各所から幅広い支持を得る。 2022年、制作会社ローズアップを設立。 自主レーベルとして<手紙のような歌>をコンセプトに「Letter Music」を立ち上げ、作品のプロデュースにも力を注いでいる。
坂元ユウキの他のリリース
Letter music
