歌詞

終末の果てに辿り着いた

忘れられた理想郷で

幻想に染まったその姿は

もう化物だったんだ

ずっと描き続けていたその結末は

面影も無い程に汚れ切ってた

まるで針を失った天秤のように

善悪の区別も秤れないままじゃ

自惚れた理想を叫ぶ気狂いと

呼ばれ続けるそんな世迷い事だ

鏡に映したような空論も

水槽の中の脳と方法的懐疑では

似て非なるものだ

辿り着いたのは楽園か

皮肉を纏う奈落か

当ても無く漂うその様は

まるで亡霊の生き写しだ

それを“幸福”と呼ぶならば

奪う事は美徳か

それでも満たされない衝動は

手に負えない程もう壊れていた

ただ孤独に飲まれて震えていた

多分偽りだと知るのが怖くて

いずれ全てが剥がれ落ちる前に

微睡んだ未来を拒む事など

秒針を戻すような神への冒涜だろう

穢れたまま息をしていた

辿り着いたのは楽園か

皮肉を纏う奈落か

見る影も無く踏み躙られたのは

かつての憧れ（たわごと）だ

成り果てたのは怪物か

歪に尖った道化か

モノクロに染まって往く世界は

もうまるでいつかに忌み嫌っていた

あの贋作家のようだった