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Salvaged Tapes 2023年のテーマは「水鏡-water reflection」。
鏡は古来より神秘的なもの、異界へのつながり、真実を写すものとして象徴的な役割を果たしてきました。
人類がその手で鏡の製造が可能になるまで、水面の反射を鏡として用いていたことも事実です。現代おいて私たちが鏡を覗き込むのはなぜでしょう。
自己の存在を確認するため、ありたい自己への道程を確認するためー覗き込むものの心理状態によってもその動機は様々なはずです。
古来の朧げな水鏡とは違い、人工的に製造された現代の鏡ははっきりとその姿を映し出してくれます。
見る。見たい。という動機はどの時代にも共通するかもしれません。
では、はっきりと写る高水準な鏡を覗くとき、果たして私たちの望んだものは映し出されているでしょうか。
ermhoiは、確かな意志や動機を元に行われる行為に対する反応に、予期しないゆらぎが含まれることを作品のなかで示しています。
過去の記憶を辿る行為は能動的でありながら、一方で時間の経過とともに、記憶に刻まれた事実が現実と乖離していることに気付くこともあるでしょう。
その乖離を冷静に見つめ、行為の発端から、揺らぎを含んだ反応までをも含めて新たな作品として固定化する行為は、私たちが水面から受け取る本来的に揺らぎを含んだわたしたち、本質的に身体と心理に揺らぎを持つ私たちを肯定することに似ているのかもしれません。
日本とアイルランド双方にルーツを持ち、ジャンルを縦横無尽に行き交うトラックメイカー/シンガー。 1st Album『Junior Refugee』を2015年にSalvaged Tapesからリリース。その活動は映画やTVCMへの楽曲提供とリミックスのみならず、ボーカルやシンセ、コーラスとしてのサポートなど多岐に渡る。 過去には石若駿(Answer to Remember、CRCK/LCKS、SMTK)や常田大希(King Gnu)、江崎文武(WONK)ら同世代と共作するだけでなく、石橋英子やJim O’Rouke、Phew、Ibeyiといった独自の世界観を持つ音楽家たちとも共演。 さらにMONDO GROSSOや東京塩麹、Sen Morimoto、Maika Loubtéの作品に客演として抜擢されるなど、国内外で活躍するアーティストたちと交流を重ねてきた。 また2018年には小林うてな、julia shortreedと共にblack boboiを結成し、「FUJI ROCK FESTIVAL '19」のレッドマーキーに出演。2019年からは常田大希が率いるMillennium Paradeにも参加している。
Salvaged Tapes