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【まえがき】☆
主人公(以下、碧/あお)は初めて『彼女』(以下、陽葵/ひまり)に会った時、碧が発した言葉に陽葵から思いもよらない言葉が返ってきて、「この話の流れでどうしてそんな言葉が出てくるのか!?」「よくそんな言葉が浮かぶなあ!?」「この人は一体どういう思考回路をしているんだろう!?」と陽葵の新鮮な言動の数々に笑いっぱなしで「こんな人がいるのか!」と驚いていました。☆
陽葵も、車いすの人がバスに乗車するのを碧が当たり前のことのように手助けしているところをたまたま見ていて、「こんないい人だったんだ!」と碧に好感を持っており、お互い惹かれ合うものがあったのか、二人はいつしか付き合い始めていました。☆
その後も交際は順調に続いていましたが、あることで勘違いがあり、その勘違いが元でお互い連絡しなくなっていました。☆
それから暫くの時を経て二人は再会しますが、その時陽葵は別の男性と結婚することになっていました。☆
この曲『彼女』はその再会するところから始まります。☆
【概略】☆
陽葵は結婚相手との待ち合わせ場所に向かっている途中で偶然碧を見かけ、そこで陽葵は碧に「手で挨拶(?)」をし、そして結婚相手と合流してどこかへ行きました。☆
碧は陽葵が結婚すると聞いた時も衝撃を受けましたが、陽葵が見知らぬ男性と一緒にいるところを自分の目で実際に見てまた衝撃を受け、「陽葵の結婚は現実のことである」と再認識しました。☆
男性と並んで遠くへ行く陽葵を見ながら、碧は「結婚することになった以上はどうか幸せになって欲しい」と陽葵の新しい人生の幸せを願います。☆
【詳細説明】☆
天真爛漫な陽葵は自分から碧と腕を組んだり、「碧といると安心する」と言って後ろから抱きついたりして、碧によく懐いていました。そんな陽葵が可愛くて碧は陽葵が大好きでした。ただ碧は自分の経済状況に引け目があったので結婚には不安を持っていました。☆
陽葵も碧が大好きですが、碧はいつも結婚とは関係ない話ばかりして結婚の話は避けているような気がしていたので、結婚して欲しいけど「碧は私と結婚する意思はない。私に好意は持ってくれているけど、碧には私は女友達であって『彼女』ではない。この先いくら待っていても碧との結婚はない。」と陽葵はいつか考えるようになっていました。☆
碧は、日を重ねるにつれて陽葵と結婚したいという想いが強くなって行き、時間はかかりましたが、「経済状況は後(から考える)、結婚(する事)が先」と、ついに告白することを決意していました。☆
ところが、碧が告白しようとしたその日は、陽葵が会うなり「急に用事が出来た! 時間がない!」と言ってすぐに帰ってしまったので、結局告白することはできませんでした。☆
この後、陽葵の勘違いによって、二人とも相手からの連絡を待つという状況が生じていました。そして、二人ともお互いが相手からの連絡を待っているということを知りませんでした。☆
陽葵も、碧が陽葵からの連絡を待っていることを知らないため、「このところ碧から連絡がない。連絡がないということは碧の私への関心がなくなったということ。もうこれ以上待っていても無理そう……。そろそろ碧との結婚はあきらめた方がいいのかもしれない。」と誤った解釈をしており、今までの誤解(碧は私と結婚する気はない)に今度の誤解(私への関心がなくなった)を重ねて、陽葵はとうとう碧との結婚を断念していました。☆
その上、陽葵には以前から何度断っても「結婚を前提に交際して欲しい」とめげずにアプローチを続けていた男性がいましたが、碧との結婚を断念したことの反動だったのでしょうか、陽葵はその男性の結婚を前提とした交際の申し出を受けていました。☆
そして、陽葵からの連絡を待っていた碧にもたらされたのは、陽葵からではなく、知人からの「陽葵が結婚する」という知らせでした。☆
陽葵は結婚予定の男性とデートを重ねていましたが、その何回目かのデートの待ち合わせ場所に向かう途中で、碧を偶然見かけました。☆
碧に気づかれないように陽葵は後ろからゆっくりと近づいて、いきなり碧に手で目隠しをしました。突然目隠しをされた碧は、「何事があったのか!?」と驚愕の表情を浮かべていました。その瞬間の碧の吃驚した表情が可笑しかったらしく、陽葵はそれから数分間笑い転げていました。☆
天真爛漫な陽葵は久しぶりに大好きな碧と会えたことが嬉しくて、いつものようにただ「じゃれて」いただけであり、疎遠になって必ずしも良好とは言えない関係だったのに、そしてこれから別の人と結婚するのに、そんなことは全く気にもしてないようでした。☆
会っていない間に二人の間に大きな変化があったのに、以前と変わらない無邪気な陽葵を見て、初対面の時にも驚いた、常人とは違う陽葵独特の感性をこの時も感じていました。☆
ただ次に一転して「泣きそうな目で陽葵が碧を見る」シーンがあります。☆
いつも明るい陽葵が初めて見せた悲しそうな表情でした。☆
これは「私は誰かのお嫁さんになるよ…。」と他の人と結婚することを、心の中で碧に告げていたのではないでしょうか。☆
あるいは「好きだった!!」「ずっとあなたを待っていた!!」「今からでもいいから、となりの男性から私を奪って!!」といろいろな感情が入り混じって、碧に目で訴えていたのかもしれません。☆
この時、男の人と一緒にいる陽葵を見ていた碧は「陽葵にはこれで良かった」と言っています。
それは碧は自分の経済状況の悪さから結婚後の二人の生活に不安がありましたが、結婚相手の男性の経済状況が自分より悪い事はないと思ったからでした。☆
しかし、碧は陽葵と結婚したかったので、それはただ自分を納得させるためだけに言っている言葉でした。☆
遠ざかって行く陽葵の後姿を見ながら、「陽葵には陽葵の人生がある。どうか幸せな人生を送って欲しい。」と碧は結婚後の陽葵の新しい人生が幸せであることを神に祈るような気持ちになっていました。☆
朴訥な碧の愛情表現が陽葵には物足りなかったために、陽葵は自分のことを「彼女」として見ていないと感じていたのだと思われます。 しかし、碧は陽葵のことを『最も大切な女性(ひと)』だと言っていました。☆
「彼女が好きだった……。」の言葉でこの『彼女』は終わります。
結局、結婚に関して二人で話をしたことは一度もありませんでした。したがって、結婚に関して相手がどういう思いでいたかはお互い知らないままです。☆
(了)☆
【あとがき】☆
結婚して欲しかった碧が自分に告白(プロポーズ)をしようとしていたとは知らずに、陽葵は別の男性と結婚しようとしているので、できることなら碧が告白しようとしていた<あの日>に戻って、聞きたかった碧の告白を可愛らしい『彼女(陽葵)』に聞かせてあげて欲しいと思います。
I am 73 years old. Most of the songs I currently distribute were written by me over 30 years ago. There's something I've been hoping for ever since I started composing. It's seeing someone I don't know enjoying singing a song I've written. If I could see that scene, I would be happy all day.