星の海2025.11.23のジャケット写真

星の海2025.11.23

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2025/11/23に発売された佐々木あおいEP「星の海」


「星の海」3つの楽曲について
●Mother Tree
東川と美瑛の境に森に佇む森の神様という樹齢1000年ほどの桂の巨木を数度訪ねてその時に感じた触感をもとに描きました。
スザンヌ・シマード博士の著作「マザー・ツリー」に 触発されて、20年ほどご縁のあるアイヌ民族のビッグマザーであるアシリ・レラさんや川上裕子さんらアイヌのフチやこどもたち、周辺の人々との関わりや自分自身の来歴や人との関わりと繋がり、自然と人間との関係性を主に北海道の負の歴史も踏まえ、イレス(育む)というアイヌ語からも、歴史の地層の上に立つ私たちがこの豊かで厳しく優しい大地の上で真に共に育み合い生きることはどのよ
うに可能なのか?と問い掛け考え描いた作品です。ススキノの雑踏、二風谷の夜明けに囀る小鳥の声や森のせせらぎをフィールドレコーディングした音を挿入し、私が山道アイヌ語学校に暮らしていた時に子供たちと学んだ「イヨマンテ」(熊送り)の歌のメロディーとアシリ・レラさんと川上裕子さんのお母様である山道サキさんの「イヨンノッカ」(子守唄)を挿入しています。
●human animal
来たるべき人間像として宇宙船地球号の一員の動物としての人間ーhuman animal (人間動物)としての人間像を、イスラエルの国防相がパレスチナの人々に対して使った侮蔑的な「人間動物」という言葉への抵抗と応答として、自然を含む他者を搾取や支配、コントロールの対象として扱わない関係性はどうしたら可能なのかを、精神障害者としての経歴をもち先住民族のアイヌの人々との関係性から表現を育んできた私の個人的な体験から考えて生まれた作品です。アポロ11号が月に着陸した時の有名なNASAの音源と二風谷湖に繋留する渡り時の白鳥の鳴き声、二風谷の小鳥たちの声や海の波の音をフィールドレコーディングし重ねました。
挿入したアイヌの歌は山道サキさんらの 「チュプカ ワ」 (アイヌの神降ろしの歌)です。
「人間動物」のような言葉は1889年のパリ万国博覧会での 「human zoo」の例や、ホロコーストの約2年前の1939年10月にナチスドイツがT4作戦(安楽死プログラム)を承認し、「生きるに値しない」とされた心身、知的に障害ある人々約20万人が殺戮された暴力の歴史を響かせており、人新世における多くの危機、環境破壊や分断や差別、植民地主義、戦争などの根底にある思考―他者を人間以下の存在として支配・搾取や抹消の対象にするマインドセット―を映し出しています。
私たちは言葉を取り戻す必要がある。ただ生き延びるためではなく、世界に対して感覚を開き、深く感じ取り、世界との関係性のなかで「どう在るか」を見つめ直し、そこから立ち上がるものに形を与える手段として。様々な音楽やアートがそうであったように、あらゆる表現は私たちの魂の自由と分かち合いの決意表明となり世界を変えていくことを私は信じています。その系譜への敬意とともに自らの表現を描きだしていく思いを音楽にしました。
●星の海
もし全てのいのちがひかりだとしたら、この世界は様々に瞬き照らしあう星の海のように見えるでしょう。
その中にはもう存在しないけれど今もこうして私たちを導いてくれている大切な人たちの記憶や先人の足跡も星の光となって瞬いていると、全ての人々に愛と優しさの存在を思い出させるような厳寒の北海道の凶暴なほど美しい天の河と凍りそうな星々の光を見上げたとき、「ウレシパ モシリ」(アイヌ語で互いに育みあう大地)というものが見えるとしたら、そんな星の海なのではないかと思いそれを楽曲として描きました。東北出身の大切な友のために作曲した「ひかる雨」という楽曲のメロディーの一部と宮沢賢治の「星めぐりの歌」の一部を添えました。
私たちはそのひかりの海を、時に壊れもする心をもち想うことを羅針盤に渡る白鳥たちの群れのようなもの。旅するいのちたちのひかりが瞬き響きあう星の海を描きました。
Sound engineer Hajime Fukuda (福田 基)
All music composed and played by Aoi Sasaki (佐々木 あおい)

アーティスト情報